柱最強の雪柱は炎柱の前では最弱のようです

俺の心 ページ37

煉獄side


暫く手を掴もうとして掴めなかった俺はそのまま固まっていた



何故か幸村の涙を美しく思ったんだ





何故か幸村を愛おしいと思ったんだ






どんどん顔が熱くなる






｢幸村！！｣







俺は気がつけば走り出していた








どこに行ったかも分からないのに








自分の勘をあてにして







｢幸村！どこだ！？幸村！！｣






少し走って角を曲がったところに幸村はいた






涙を流して、羽織を抱きしめて
『幸人さん』と俺の知らない男の名を呼びながら






｢幸村｣





そっと幸村を抱きしめた
すると幸村は小さく震えながらも俺の羽織を少し掴んだ




『……幸人さん』




せめて、せめてその幸人とかいう男の代わりになればいいと思った
今は幸村の涙が止まってくれればそれで良かった





｢幸村、いくらでも泣けばいい
俺は君の味方だ｣





幸村は何も答えなかった




俺はただ、幸村に1人はないと知って欲しい





それさえ知っていてくれればいいんだ







俺はこの日、初めて自身の心に気づいた






“好きで大切で、守ってやりたい1人”






幸村は俺にとってそういう人なのだと







━━━━━━━━━━━━━━━



ほんとに下手でごめんなさい
もっと上手く描きたかった(´TωT｀)

夜の街で→←彼の羽織

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す