検索窓
今日:2 hit、昨日:18 hit、合計:99,161 hit

和菓子屋さんの奥さん ページ16

Aside


不死川さんの鎹鴉のおかげで紗雪は戻ってきた


『紗雪、せっかく行ってもらったのにごめんね?』


「大丈夫ヨ!気ニシナイデ!!」



『ありがとう、紗雪』




そんな会話をしながら、煉獄さんに何を買うか迷いつつ、1件のお店の前で足を止めた



「A……」


『………紗雪、此処で待ってて』




紗雪を店の外で待たせて私は中に入る
彼のお気に入りの和菓子屋さん
来たのは何年ぶりだろうか



『ごめんください』


「はーい、ってあら!Aちゃん!!
久しぶりねぇ!幸人くん元気にしてる??
最近全然来なかったから心配してたのよ!」



久しぶりに会ったけど、奥さんは相変わらずで
そんな姿を見て、また彼のことを思い出す
いつもは一緒に来ていたから、それが当たり前だと思っていたから



『奥さん、こんにちは
なかなか来れなくてごめんなさい
あのね、幸人さん亡くなったの
………もう、ここには…………来れないの』



泣くつもりなんかなかった
もう、乗り越えられたと思っていた
けど、私の目からは涙が溢れて止まらない



「あらあら、ごめんなさいね?
私ったらなんにも考えずに聞いちゃって
辛かったでしょ?貴女、鬼殺隊に入ったのね」




そう言って奥さんは私の話をずっと聞いてくれた
幸人さんが死んだことも、私が鬼殺隊に入ったことも
全部、優しく聞いてくれた



『奥さん、さつまいもの和菓子とかあります?』



少し落ち着いてそう訪ねると奥さんは笑った



「和菓子じゃないんだけどいい?
すいーとぽてとっていう洋菓子があるのよ!」



『じゃあ、それを在るだけお願いします』




そう頼めば奥さんは慣れた手つきでそのすいーとぽてととやらを包み出した
少し時間が経って奥さんは2つの袋をくれた




1つはすいーとぽてとの入った袋
もう1つは豆大福が3つ入っていた



『奥さん、これは…………』



「幸人くんのお墓に供えてあげて?
それともうひとつは、外で心配そうにしてる鴉ちゃんに」



奥さんはそう言って笑った



『奥さん、ありがとうございます
絶対また来ます、本当にありがとう………』




何度も頭を下げて店を出ると
紗雪は心配そうに寄ってきた



『紗雪、大丈夫だよ
煉獄さんの家に行ってみよう?
今は実家の方にいるって聞いてるから、ね?』



そう言うと紗雪は「無理シナイデネ?」とだけ言って空へ飛び立っていった

不思議な女性→←お茶とおはぎと(タイトルのみ変更しました)



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.7/10 (88 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
253人がお気に入り
設定タグ:煉獄杏寿郎 , 鬼滅の刃
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

Miyuki(プロフ) - まゆさん» 返信が遅くなってしまい、大変申し訳ございません、、、コメントありがとうございます!だいぶゆっくりではありますが更新していく予定なので今後とも何卒よろしくお願いいたします!! (2021年11月20日 23時) (レス) id: e9ad5bfcce (このIDを非表示/違反報告)
まゆ(プロフ) - 続きが気になります!更新楽しみにしています! (2021年11月8日 21時) (レス) @page47 id: d503357f65 (このIDを非表示/違反報告)
Miyuki(プロフ) - 心さん» ありがとうございます!そう言っていただけるとまた頑張れます!面白くかけるよう頑張りますので今後もよろしくお願い致します! (2021年8月20日 21時) (レス) id: e9ad5bfcce (このIDを非表示/違反報告)
- コメント失礼します。面白かったです!これからも楽しみにしています! (2021年8月20日 13時) (レス) id: a8a646d347 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:Miyuki | 作成日時:2021年8月8日 14時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。