柱最強の雪柱は炎柱の前では最弱のようです

気づいて ページ18

Aside


｢瑠火！！｣


煉獄家を出てすぐに大きな声が響いた
そして私の肩に手がかかる



｢瑠火！｣



私は瑠火さんではない
後ろを振り向き否定しようとして驚いた
さっきの弟さんも煉獄さんにそっくりだったけど
こんなにも親族で顔がそっくりなのも驚いた



｢父上！その方は雪柱の幸村様です！
母上では無いのですよ！！｣



後ろから来た弟さんが言う
あぁ、そうだった煉獄さんも言っていた
私の顔は煉獄さんの母上様に似ているのだと




『貴方は、煉獄さんのお父上様ですか？
挨拶もせず失礼いたしました
雪柱の幸村Aです、以後お見知りおきを』



そう言って頭を下げて次にお父上様の顔を見た時驚いた
苦しいような、悲しいような
けど、どこか憎んでいると言った顔をしていた



｢貴様が柱？柱も落ちたものだな
それに日の呼吸以外は所詮ただのモノマネに過ぎん
杏寿郎もお前もさっさと柱などやめてしまえ｣


｢父上！！｣



少しカチンときた
私が何を言われようと構わないけど実の息子を馬鹿にするなんてありえない




『煉獄様、お言葉ですがその言葉訂正していただきたい！
亡き瑠火様と共に育てた大切な息子なのでしょう？
息子が母上の遺言を守り、努力し、強くなり人のために戦っているというのに貴方はなんてことを言うのですか！
貴方だってそれを一番近くで見てきたのだからわかるでしょう？』



｢はっ！お前に何がわかる？！
俺たちはただの雑魚だ！日の呼吸には到底及ばん！
柱などさっさとやめてしまえ！！｣




この言葉を聞いて何となくわかった
この方は上手く言えないだけなんだ
煉獄さんのことも弟さんのことも大切で大切で仕方ないんだ




『煉獄様、貴方は不器用な方だ、けど無くしたものは戻らないのはもうご存知でしょう？
その手から大切なものがこぼれ落ちる前にその考えを見直すべきです
貴方は優しい方です
その思いは2人とも受け取ってくれていますよ？
それに奥様もそんな貴方を望んでなどおられないでしょう』



｢うるさい！！
お前なんかに何がわかる！
刀をとれ！1度叩きのめしてくれるわ！
千寿郎！木刀を持ってこい！こいつは木刀で十分だ！｣




私はどうやら煉獄様を怒らせてしまったらしい
仕方ないんだ、だって本当のことだもの
無くした後に気づくのは悲しいもの
私たち柱はいつ死ぬかなんて分からない
だから、早くそれに気づいて………

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