作戦開始 ページ42
顎に当てた手はそのまま、画面を見つめる。
「色の再現がイマイチだったら、二次元側の人間── つまり赤井さんかコナン君の視覚を借りれば完璧。薬局は開いてるから、染髪料も買えるはず」
「なるほど、染めるだけなら今日の内にできる!」
夏来が「目からウロコ!」と叫んだ。
「それなら僕が行くよ」
手を挙げて、コナンは言った。
「赤井さんは出来るだけ外に出ない方がいいみたいだから」
「じゃあ、彩と行ってきてほしい。彩はこれが終わったら、ウイッグを持ってこっちに来てくれる?」
『オッケー。コナン君と買い物に行けるようになるなんて、夢が叶った気分!』
彩は快諾する。
「良ければ、メイク道具も貸してほしい。私はあまり持ってないしねえ……平井は知らないけど」
平井は軽く目を逸らした。
Aが、パン!と手を叩いた。
「とりあえず、二つの問題は解決だね」
そして、画面の中の平井を見て頼む。
「後は服なんだけど、これは平井がハイネックを貸してあげてほしい。こっちに来たときの服だと黒ばっかりで、沖矢さんにしては怪しすぎるだろうから」
『はいはい』
平井は、『もう慣れた』とでもいうように返事をした。
そしてAは、隣にいる夏来を見て、言う。
「眼鏡は夏来がいい感じの
夏来は、少し考えて、思い出して答えた。
「ああ、あれね。最近使ってないし、使っていいよ」
打ち合わせが終わり、Aがまとめる。
「用意ができたら、各人平井のウチに行く。私のウチは、一応夏来が待機しておく。それでいい?」
一同は、揃って頷いた。
灰原がAの家に現れ、コナンと再会する前日のことであった。
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桜 - これめっちゃ現実性あるねぇ (2020年8月30日 20時) (レス) id: 44f3b52daa (このIDを非表示/違反報告)
ほろにがクラゲ(プロフ) - コナン側、主人公側、互いの立場から来る優位性のようなものがなく、また主人公の心情や周りとの関係性の変化などとても読み応えのあるものでした。読後感はどこか物悲しく、しかし確実に続編への布石を……!このあと続編の方を拝読します!ありがとうございました! (2020年8月18日 0時) (レス) id: ad5934c8e1 (このIDを非表示/違反報告)
ほろにがクラゲ(プロフ) - サブタイトルでちょっと笑って読み始めたのですが、読み進めるうちにどんどん引き込まれて行きました。何より他の二次創作との差を感じたのが、主人公たちのいる世界が「コナン」側の世界とまるで対等であるように描かれていると感じた所です。 (2020年8月18日 0時) (レス) id: ad5934c8e1 (このIDを非表示/違反報告)
綺月(プロフ) - ナミさん» 最後まで読んでいただきありがとうございます。続きは……もう少しお待ちください! 作者としても、チーム『マクスウェルの悪魔』には、残された沢山の謎を解決してもらいたいですからね笑 いつも、感想と励ましの言葉をいただけて、とても嬉しかったです。 (2020年6月30日 22時) (レス) id: a7057fda4f (このIDを非表示/違反報告)
ナミ - 最終回とっても面白かったです。組織の研究所みたいなことを言っていたので今度はトリップかなと続きが楽しみです。続きがどうなるのか?それとも無しなのか?出来れば続いて欲しいです。最後にお疲れ様でした。 (2020年6月29日 4時) (レス) id: 134760d3d6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:綺月 | 作成日時:2020年5月9日 0時