want to protect /second (ページ34)

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st.83 ページ34

あの時と同じ

たくさんの管に繋がれて眠る史穏
無機質な音が規則正しくなる部屋

全員で史穏を囲む中

俺は手を握って、史穏に話しかけた

臣｢さっきの月、すげえ綺麗だったよな｣

みんなが俺を見るのが分かった

臣｢でもさあ、そんな月より史穏のがすげえ綺麗で｣

俺見とれちゃったよ

そう言えばさ、昔もそんなことあったよね

史穏のお父さんとお母さんがその日は来れなくて

史穏が怖い怖いってずっと泣いてて、先生達困らせててさ

俺が史穏を守るなんて言ってて

でも、実は史穏のが強かっただろ？
夜中に俺目覚めちゃってさ、隣に史穏がいなくて
あの時もハッとして起き上がったら

史穏が月を見つめててさ

史穏がいたことに安心して、俺すげえ泣いちゃってさ笑

その時は史穏が慰めてくれたよなあ

俺、男じゃないってぐらい泣き虫だったから笑

そんな思い出話を、一方的に俺がする

それを静かに聞いているみんな