st.81 ページ32
臣「おい!しおん!しおん!」
臣「おい!!」
どんなに揺さぶっても
どんなに名前を呼んでも
ピクリとも動かない
震える手で119の数字を押した
救急車が来る間、ずっと彼女を抱きしめていた
大丈夫、大丈夫と、自分を落ち着かせるように彼女に伝えながら
救急車が到着して、運ばれる史穏
硬直したように体が動かない俺は、只々史穏を見つめていると
救急隊員の方が、俺の手を引いて、救急車の中に乗せる
救「しっかりしてください!」
その言葉に、俺の体は解き放たれたように、動き出し、涙が流れた
臣「しおん!」
その言葉は彼女に届いただろうか
救「今から病院に向かいます。他の方への連絡をお願いします!」
臣「…わ、かりま、、した」
ATSUSHIさん、HIROさん、そしてメンバーへのグループに言われた通り連絡を入れる
病院に着くと、処置室へと運ばれる史穏
俺らが着いたのと同じぐらいのタイミングで、ATSUSHIさん
その後すぐに、HIROさん
知ってる顔を見て、おふたりに声をかけられて
俺が少しづつ落ち着きを取り戻し始めた時に、メンバーが駆けつけてくれた
隆「臣!」
臣「りゅう、、じ、」
震える手は止まらない
隆二の声に顔を上げて、メンバーを見ると
心配したように、俺の顔を見つめる
俺はすぐに目線を落とした
今は、その目に、大丈夫と言える自信が無かった
それが分かっていると言うように、そっと俺の肩を叩いていくメンバー
隣にはATSUSHI、もう片方には、HIROさんが座っていて
その椅子を取り囲むように、メンバーが、しゃがみこんだり、壁に寄りかかったりしていた
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作者名:ベジタブルライフ | 作成日時:2018年2月7日 17時