検索窓
今日:1 hit、昨日:3 hit、合計:20,800 hit

st.65 ページ17

扉を開けると

ベットの上には沢山の管に繋がれた史穏の姿があった
部屋は静かで、無機質な音だけが、規則正しく鳴っている

そんな彼女に、ゆっくりと歩み寄って、その手を握る

暖かい彼女の手
まだ生きているんだって
必死に訴えかけるようなその温もりに、すこしだけ安心した


臣「なあ、史穏。久しぶり」

臣「会いに行かなくてごめんなあ」

臣「俺、すげえ弱くてさ。でも、もう、大丈夫」

臣「史穏のそばで笑っていようって決めたんだ」


一言ひとこと、彼女に思いが伝わるように

眠っている彼女の手を握ったまま話しかける

臣「謝るのはこれで最後」
臣「たくさんたくさん、不安にさせてごめん」

臣「これが最後だから。あとは2人で笑ってよう?」
臣「時間が許す限り。ずっとずっと」

臣「俺がお前の生きた意味になりたい」


この1ヶ月間伝えられなかった思いを
ありったけの言葉で伝える


すこしだけ、史穏が笑った気がした

st.66→←st.64



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.2/10 (11 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
33人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:ベジタブルライフ | 作成日時:2018年2月7日 17時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。