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まるで台風のような人。
もしかして、買いに行ってくれるのかなぁ…。
気を遣わせちゃったかもしれない。
―カラカラっ
「えっ、もう？早―…」
ユジンが出ていってすぐなのに扉が開き驚いて見てみると、そこには金髪の男性が立っていた。
スラリとしたスタイル、端麗に整った顔。
金髪なのにスニョンたちのような派手さはなく、落ち着いた大人の雰囲気を感じる。
だけど、その切れ長の目はなぜだか真ん丸に見開かれている。
「あの……ナム ユジンなら今出てるので、しばらくしたら戻ってくるかと…」
男性は反応を示してくれなかった。
ただジッと私の顔を見つめて立ち尽くしている。
「えっと…私に用ですか…？」
ユジンの友だちかと思ったけど違うのかな…？
どうしていいのか分からなくて困惑していると、彼がおもむろに近づいてきた。
「…なん…ですか…？」
不思議と怖いとは思わなかった。
むしろ、彼の持つ独特の空気感に惹かれていた。
どきん…っと胸が弾む。
鼓動が広がる。
SC「…ナヨン……じゃないよな」
ナヨン…？
誰…？
「…ごめんなさい、知らないです」
そう答えると、彼は残念そうに、でも納得したような、どっちつかずな表情をした。
それ以降彼は一言も口を開かず、ただユジンのベッドの横に立ちスマホをいじっている。
気まずい…。
ナヨンって誰だろう…。
気になるけど、人見知りが激しくて自分からは話しかけられない。
でも…気になる…。
「あの」
気がつけば言葉に出ていた。
彼の鋭い視線が私に向けられる。
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作者名：ばぶちょるちょる | 作成日時：2023年10月3日 13時
