検索窓
今日:6 hit、昨日:3 hit、合計:79,897 hit

chapter87 ページ43

安室さん、どうして……。




『……遅かったな、バーボン。』




____安室さん。




ふと、意識が戻り私はゆっくりと目を開けた。


体には毛布がかかっていて、どうやら私は車の後部座席に寝ていたみたいだ。


でも、どうして……。





「__目が覚めましたか。」



声のした方に顔を向けると、そこには知らない眼鏡の男性が運転席に座っていた。



「…あなたは、誰ですか?どうして私を……。」



見る限りあの中にいた仲間ではなさそうだ。

ごく普通のサラリーマンのように思える。




「…ある人に頼まれ、私はそれに従ったまでです。」

「ある人って、誰ですか…?」



そう聞くと急に黙ってしまった。

え、どういうこと?

全然状況がわからない。

なぜそのある人は私を気絶させてまで、ここに連れてきたかったの?



「とにかく、今日のことは忘れて下さい。私が責任をもってあなたの家までお送りするので。」

「…え、ちょっと待ってください。忘れろってどういうことですか?それに全然この状況理解できてませんし、ちゃんと説明を___」



するとタイミングが良いのか悪いのか、男性のスマホが鳴り出した。

だが、男性は出るか出ないか迷っているようだった。



「……出ないんですか?」



するとまた黙った。


「……まだ鳴ってますよ?緊急なんじゃないですか?早く出ないと怒られるんじゃないですか?」



そう急かすと男性は、意を決したようにスマホを手に取り、通話ボタンを押した。


そして私はその一瞬の隙をついて男の手からスマホを奪った。



「っ!なにをっ…!」



このタイミングで、しかも出ることに躊躇ったということはこの男性のいう『ある人』の可能性が高い。

そう思いスマホを耳にかざすと聞こえてきたのは、







『もしもし、風見か?』





またもや、あの聞き慣れた声だった。

chapter88→←chapter86



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (125 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
697人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

なみだうさぎ(プロフ) - レモンさん» ありがとうございます!!更新不定期で大変申し訳ないですが、できる限り期待に応えられるよう頑張ります!! (2018年10月14日 1時) (レス) id: e3d8bdb6e6 (このIDを非表示/違反報告)
レモン(プロフ) - 続編の移行おめでとうございます!私も楽しみに今後の展開待ってます。 (2018年10月13日 23時) (レス) id: e66d7d83c8 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:なみだうさぎ | 作成日時:2018年7月17日 21時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。