chapter78 ページ34
蘭たちに事情をなんとか誤魔化して説明し、ちゃんと謝ってからバイバイした。
いつの間にか時刻は夜の10時を過ぎていて、歩いて帰るのはいくら私でもきつかったのでタクシーを拾おうとしたんだけども、
「それではAさん、僕達も帰りましょうか。」
なんていかにも裏がある笑顔で言われて、ほぼ強制的に安室さんに車で送ってもらうことになった。
…確実に事情聴取されるやつでは。
半ば恐怖心を抱きつつも久々に安室さんの車に乗り込んだ。
あ、そういえばあの女性もここに座って___
「Aさん?」
その声にハッとして、焦って返事をしたらまた変な声が出てしまった。
「きっと疲れたんですよ、今日は色々とありましたから。」
「…そう、かもしれないです。」
あのこと、聞かなきゃ。
あぁ、数時間前やっと勇気を絞り出して勢いまかせに聞いたのは安室さんじゃなくてキッドだったとか今でも信じたくない。
「あの、少し聞きたいことがあるんですが。」
安室さんが、珍しい。
運転しながらだから横顔しか見れないけど、やっぱり様になるなぁと思ったりした。
「なんですか?」
あれかな。
なんであそこにいたのか、とか。
なんでまたキッドと一緒だったのか、とか。
「__僕に聞きたいことって、なんですか?」
……まじか。
そこも聞こえていたのか……!!
え、どうしよう。
まさかこういう展開になるとは思ってもみなかったから心の準備が…。
『あの彼に、聞きたいことは早めに聞いた方がいいと思いますよ?』
たぶん今のタイミング逃したら一生聞けない気がする。
「この前、たまたま見てしまったんです。」
「…何をですか?」
赤信号で車がちょうど止まり、安室さんからの視線を感じ緊張が張り詰める。
「……安室さんが、女性といるところを。」
特徴も伝えた。
金髪でサングラスに女優帽を被った、外国人みたいな容姿だったと。
意を決してそう言うと、安室さんは少しだけ動揺したように見えた。
やっぱり、そうなのかな…?
「あの女性は___」
"一体、誰なんですか。"
そう問おうとした時、
「Aさんには、関係ありませんよ。」
すっぱり線を引かれてしまった。
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なみだうさぎ(プロフ) - レモンさん» ありがとうございます!!更新不定期で大変申し訳ないですが、できる限り期待に応えられるよう頑張ります!! (2018年10月14日 1時) (レス) id: e3d8bdb6e6 (このIDを非表示/違反報告)
レモン(プロフ) - 続編の移行おめでとうございます!私も楽しみに今後の展開待ってます。 (2018年10月13日 23時) (レス) id: e66d7d83c8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:なみだうさぎ | 作成日時:2018年7月17日 21時