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幻聴…じゃないよね……?



「あ、あの…!もし私に気を遣ってとかなら…。」

「…気を遣ってるだけなら、キスなんてしませんよ?」



と、不敵に微笑む安室さん。

なんか、改めて大人の色気的なの醸し出すのやめてほしい。

とてもじゃないけど直視できない。
…キスされたっていうのもあるけど。



「じゃあ、ほんとに…?」

「本当ですよ。」



そう言って今度は優しく微笑む。

なんだかその言葉に安心と嬉しさが込み上げてきて、自然と涙が溢れた。



「えっ Aさん?!」

「うううう……よかったぁ。」

「よしよし。」



まるで小さい子をなだめるかのように私の頭をぽんぽんと撫でる。

ほんとにこれじゃあ、親子みたいだ。


数分後、私は落ち着きを取り戻し実は1番気になっていたことを聞いてみることにした。



「安室さん。」

「なんですか?」

「安室さんの本当の名前、教えて欲しいです。」



またもや一瞬で静まり返る車内。

やっぱり、それは難しいことなのだろうか。

そう思って「やっぱり、また今度にします。」と言いかけたその時、




「___降谷零。それが僕の名前です。」



突然耳に入ってきたその名前。


ふるや、れい


それが、安室さんの本当の___




「素敵な名前ですね。」

「…そうですか?でも、ありがとうございます。」



いつか、呼べる日が来るといいな。



「Aさん。」

「は、はい。」



名前を呼ばれたかと思えば、そっと手を取られ大きくて暖かい手に包み込まれた。





「あなたは、僕が必ず守ります。

だから、僕の傍にいてください。」





最初は苦手だった。

イケメンで、いつも作り笑顔で、無駄にハイスペックで。


けど、だんだん色々なところを知っていくうちにいつの間にか好きになってた。


まさか本当にイケメン克服できるなんてね。


いや、安室さんだったからかな。





「___はい。」




笑顔でそう答えた私は、たぶん今世界一の幸せものだ。

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なみだうさぎ(プロフ) - レモンさん» ありがとうございます!!更新不定期で大変申し訳ないですが、できる限り期待に応えられるよう頑張ります!! (2018年10月14日 1時) (レス) id: e3d8bdb6e6 (このIDを非表示/違反報告)
レモン(プロフ) - 続編の移行おめでとうございます!私も楽しみに今後の展開待ってます。 (2018年10月13日 23時) (レス) id: e66d7d83c8 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:なみだうさぎ | 作成日時:2018年7月17日 21時

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