chapter65 ページ21
「あの、安室さん。」
バイトの休憩中、テーブルを拭いていた安室さんに声をかけた。
すると彼は少し驚いた様子でこちらに振り向いた。
「えっと__」
するとよぎるのは何故か女性が安室さんの車に乗り込む光景。
いや、なんで今思い出すの。
とにかく今は謝らないとダメでしょうが私…!
「今まで避けてしまってすみませんでした……!」
そう言って思いっきり頭を下げる。
「えっと…まずは、顔あげてください。ね?」
私の急な行動に少し戸惑っていたが、いつもの優しさに救われ恥ずかしかったが理由を話したら笑って許してくれた。
「でもまぁ、よかったです。Aさんについに嫌われたかと思ったので。」
そう言って本当に安堵したかのように息をつく安室さん。
「ついにってなんですか…。今のところ、安室さんを嫌う理由はありませんよ。」
「それは、よかったです。」
そう言って笑った顔は何故か無邪気な子供のように思えて。
不覚にもキュンとしてしまった。
あれ、おかしいな。
心臓なんかうるさいんだけども。
あと顔が熱い気がする。
「Aさん?大丈夫ですか?」
そう言って私を覗き込む安室さんの顔が思ったよりも近くにきて思わず固まる。
「だ、だ大丈夫です…!!」
「そうですか?無理しないでくださいね。」
すると安室さんの顔は遠ざかりまたテーブルを拭き始めた。
私も急ぎ足で仕事に戻る。
はぁぁぁ…。
もう、なにこれ。
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なみだうさぎ(プロフ) - レモンさん» ありがとうございます!!更新不定期で大変申し訳ないですが、できる限り期待に応えられるよう頑張ります!! (2018年10月14日 1時) (レス) id: e3d8bdb6e6 (このIDを非表示/違反報告)
レモン(プロフ) - 続編の移行おめでとうございます!私も楽しみに今後の展開待ってます。 (2018年10月13日 23時) (レス) id: e66d7d83c8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:なみだうさぎ | 作成日時:2018年7月17日 21時