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chapter43 ページ45

安室さんの腕を掴んだまま、今出せる最大のスピードで猛ダッシュしている。


その理由は__



「ちょっとー!!待ちなさいよおお!!」

「抜けがけなんて許さないんだからね…!!」



ひいいいい



あのJK達が追いかけてきたのだ。

まさかここまでするとは思っていなかった。

捕まったら殺される……。




そう思いつめて顔面蒼白状態になっている私に、安室さんは言った。




「あそこを右に曲がったら、どこかの教室にいったん隠れましょう!」




そう言うと私が掴んでいたはずの彼の腕が、今度は私の腕を掴み、安室さんが先頭を切る形になった。




「ちょっ、安室さん、早いですってっ…!」

「あともう少しなので頑張ってください。」




そう言って安室さんは余裕の笑みを浮かべる。


私はと言うと、既に体力は限界に近づいておりほぼ安室さんの速さに身を任せていた。


そうして私達はようやく振り切り、空き教室に逃げ込んだ。




「はぁっ、はぁっ……」




もう一生分の脚力使った気する。

私は膝に手をつき荒くなった呼吸をなんとか整えようとする。

どんだけ運動不足なの私……。



「Aさん、大丈夫ですか?」


そう言う安室さんは余裕のようだった。



「大丈夫、です…。」


ほんとに何者なのこの人…。



「最初は何事かと思いましたよ、なにせうさぎが猛スピードで走ってきたんですから。」



うさぎ…?

あぁ、そういえば顔バレ防止のために奪い取っ__いや、借りたんだった。



「だ、だってしょうがないじゃないですか!あれしか安室さんを救出してかつ私だとバレない方法はなかったし…。」



我ながら自分の行動力に賞賛したいくらいだ。


すると彼がゆっくり近づいてくる気配を感じた。





「ありがとうございます。

___可愛らしいうさぎさん。」



彼はふっと笑い、さらに距離をつめたかと思うと被り物を被ったままの頭にキスをされた。



その瞬間、被り物をしてるせいでもあるけど私の顔は一気に熱を帯びてサウナ状態になった。

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なみだうさぎ(プロフ) - 奈緒さん» 言われてみればそうですね!!アドバイスありがとうございます! (2018年7月30日 14時) (レス) id: e3d8bdb6e6 (このIDを非表示/違反報告)
奈緒(プロフ) - 漫画の表記だとサンドウィッチではなくサンドイッチかと。めんどくさいこと言ってすいません! (2018年7月27日 0時) (レス) id: fb11a646af (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:よもぎ | 作成日時:2018年6月4日 1時

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