chapter27 ページ28
安室side
水族館なんて、もう一生行くことなんてないと思っていた。
だが、彼女と距離を縮めるいいきっかけになると思い多少強引だったが連れ出すことに成功した。
そうは言っても、俺が彼女__七瀬Aに恋愛感情を抱いているからという訳では無い。
じゃあ、なぜかって?
仮だとしても恋人らしいことくらいした方が今後のためだろうと思った、ただそれだけだ。
__まぁ、そんなのは建前で本当の理由はのちのち明かすことにしよう。
そんなことより今は
「ちょっ___」
少し目を離した隙に彼女は人混みに紛れて見えなくなってしまっていた。
そこで僕もすぐに追いかければ間に合っていたのだが___
どんっ
「す、すいません!」
「いえ、こちらこそすみません__」
ぶつかったのは中年の男性。
とても焦った様子で今にも駆け出しそうな勢いだ。
だが僕は見逃さなかった。
「待ってください。」
男性の腕を掴み、声をかける。
男性は振り向きとても動揺した様子をみせた。
「な、な、なんですか…!!いきなり…」
しらを切るつもりのようだが、無駄だ。
「大変急いでいるようですけど、まずはその財布を返してもらってからでもよろしいですか?」
「なっ……!!!」
男の持っているバッグの大きさと膨らみからいって、僕以外にも何個かスったようだった。
男は一瞬のスキをついて逃げようとしたが、そうさせるわけもなく腕をひねり押さえつけた。
「逃げようとしても無駄だ。」
「くっそぉ……」
そのあとは一連の流れを見ていた周りの客が呼んだ警備員が駆けつけ、男を連れていった。
それからすぐに彼女に電話をした。
だが電源が切れているのか、応答はなかった。
「__どこにいるんだ?」
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なみだうさぎ(プロフ) - 奈緒さん» 言われてみればそうですね!!アドバイスありがとうございます! (2018年7月30日 14時) (レス) id: e3d8bdb6e6 (このIDを非表示/違反報告)
奈緒(プロフ) - 漫画の表記だとサンドウィッチではなくサンドイッチかと。めんどくさいこと言ってすいません! (2018年7月27日 0時) (レス) id: fb11a646af (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:よもぎ | 作成日時:2018年6月4日 1時