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6話 ページ6

温かいスープを飲めば、少しは冷えがなくなるだろうか。

 「ちょっと待ってろネズミ。温かいものを飲もうな」
 
 「し……ケホッコホッ」

 「ん、きついよな。僕はこの部屋から離れないから、無理に声は出さなくていい」

 優しくその髪を撫でてから、静かに立ち上がり、少し冷めた鍋を温めることを再開する。

 
 チチッ。

 ふつふつと泡の立ち始めた鍋を、ぼーっと眺めていると、それまでネズミのそばにいた小ネズミのうちの1匹が、肩を登ってきた。

 「ツキヨもネズミを心配してるのか?」

 チチチッ。

 「そうか。ずっと共に暮らしているんだもんな。あ、そうだ。これからイヌカシを呼んで来てくれないかな、無理にとは言わないけどって言って。今は1人でも人が多い方がいいと思うんだ」

 チッ。

 黒い小ネズミは肯定するようにひくひくとヒゲを動かしてから、寒空の外へ出ていった。

 ハムレットやクラバットというと、見守り班なんだろう。いつもより心なしか心配そうな表情で、ネズミをベッド近くの本棚から見下ろしている。

 「ありがとな、ツキヨ」

 
 かきまぜる手を止め、ツキヨを見送っていると、スープが丁度よい温度になったのでカップに注いだ。

 それを慎重に運び、ネズミのベッド脇に腰掛ける。

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設定タグ:No,6 , ネズミ紫苑 , 風邪   
作品ジャンル:アニメ
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かえで(プロフ) - 人物の話し方も違和感なく、原作の続きを見ているような気分になりました(´∇`)弱ってるネズミ程愛おしいものはないですね、、(⊃´-`⊂)長くなりすみません!本当に素敵な作品ありがとうございました!! (2016年9月29日 13時) (レス) id: cd259e1470 (このIDを非表示/違反報告)
かえで(プロフ) - 最高でした、、!!紫ネズが大好きな私にとってはプロフ名を紫苑にせざるを得ませんでした(´・ ・`)自分のことを僕と言っていたり、ネズミにあんたと呼ばれたり、作者様はわかっている方だなぁと感動していました、、。(続きます(;_;)) (2016年9月29日 13時) (レス) id: cd259e1470 (このIDを非表示/違反報告)
実結(プロフ) - さっちゃんさん» コメありがとうございます!そう言っていただけると、書いてよかったと切実に思います!続きならですね…もしかしたら書くかもしれません。ので、期待せずにお待ち下さい! (2016年5月24日 17時) (レス) id: 58050d279b (このIDを非表示/違反報告)
さっちゃん(プロフ) - すごく面白かったです。 次回作(?)があれば、是非読みたいです!! (2016年5月21日 21時) (レス) id: 721a3cd878 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:実結 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/minoko2  
作成日時:2015年7月2日 14時

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