こういうのは求めてねぇ!！【鬼滅の刃】【男主】

28_列車と夢 ページ49

善逸「嘘でしょ、鬼出るんですかこの汽車」

煉獄「出る」


善逸が嫌ｧ――――――ｯ!!と叫び出す


とにかくうるさいが、通常運転なのでもう慣れてしまった


煉獄さんの話によると、短期間のうちにこの汽車で四十人以上の人が行方不明になっているらしい


数名の剣士を送り込んだが全員消息を絶ってしまった


だから柱である煉獄さんが派遣されたそうだ


善逸「はｧ――――ｯ なるほど！!!降ります!!」


善逸が叫んでいると、車掌さんが切符を確認しに来た


なんか体調悪そうじゃね？


意外とブラックな仕事なんかな



そんな呑気な事を考えながら


俺は眠りについた









此処は....


あぁ、俺の家だ


母さんが台所で料理をしている


毎日早く起きてご飯を作ってくれてるもんな


横で寝てるのが兄さん


いつも馬鹿みたいな事しか言わないけど、いざとなると頼りがいがあっていい兄貴だ


その奥に居るのは父さん


俺達のために夜遅くまで働いてくれる


俺の家族は貧しかったが幸せな家庭だった





――――――だった？


今まさに幸せじゃないか


何で過去形なんだ？


母さん「A、起きたなら皆を起こして頂戴」


『わかった』


皆を起こさなくては


そう思い、考えるのを止めた








いつもと変わらない美味しいご飯を頬張りながら、今日の予定をたてていた



今日は仕事がある日だから、少し遅くなるかもな


俺は街の甘味処で働いている


両親が多少綺麗な顔に産んでくれたおかげで、看板店員として働かせてもらえている


結構稼ぎがいい


家庭は皆で支えていく


これが俺達のルールだった








さっきからなんなんだ？


妙な胸騒ぎがする


まるで此処が現実ではないような感覚に陥る


いけないいけない


しっかりしなくては


身支度をして働きに出かけた


なんだか懐かしい気分になった

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