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ゆっくり控室に向かったことで、夜嵐と二人きりになることも防ぎ、更には体力の回復もできた私は、次に来る雄英生を待っていた。
ここ数十分で増えた通過者の数を見ると、もっと脱落させておくべきだったと後悔する。おそらくもう50人はいる。A組残り20名に対して、通過者残り半分となると、些か不安が募る。ただ、まだ控室には来ていないだけですでに通過している可能性もあるが。
心配で落ち着かない。
飲み物でも貰おうと立ち上がって、コップにお茶を注いで座っていた席に戻れば、そこには轟の姿が。ほっと安堵の息をついて、轟に話しかける。
「お疲れ、轟」
「ん、ああ…医刀か。お疲れ」
自分の分として注いできたお茶をほい、と渡せば、ありがとうと言って受け取り、一気に飲み干す轟。流石に轟でも疲れているらしい。
轟も単独行動していたようで、他のみんなの状況は分からない。連続で増えた通過者が雄英生であるようにと願うばかりだ。
轟の隣に座って、同級生がいるという安心感に包まれていると、今度は轟から話しかけてきた。
「医刀は何人目で通過したんだ？」
「2人目」
「2人目…、すげえな」
「早ければいいってもんでもないだろうけど…この選考の隠された意図に沿えてないし」
「…それを言うなら俺もだ。この選考は、ただ
「うん」
そう。
轟の言う通り、第一次選考は第二次選考に上がれるだけの実力があるかどうかの篩掛け。つまり、二次選考の方が、各自の実力が仮免許を取るに値するか、見分けられるところ。
ヒーロー飽和社会と呼ばれる現代のヒーロー界隈は、スピード勝負の世界と化している。
どれだけ早く救助出来るか。どれだけ早く敵を退けられるか。早ければ早いほど、そのヒーローは名誉と報酬と人気を得、輝かしく活動し続けることができる。
この第一次選考は、そんなヒーロー界隈を簡明化、目録化したに過ぎない。
早ければいいというものではないとは言ったが、実質この選考で早抜けした者は、ヒーロー飽和社会に当てはめて考えてみると、実力のあるトップヒーローということになる。
もちろん100名のトップヒーロー候補生全員が、第二次選考でも合格し、仮免許を取れるというわけでもない。恐らく、ここが最も経験値の差が物を言わせるところだ。
こんな早く通過するんじゃなかった。心配でどうにかなりそう。
みんな第一次選考だけでも通過してくれ。切実に。
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暁刄(プロフ) - めがさんさん» おわーっ！ありがとうございますめがさんさん！こんなコメント頂けるの初めてでめちゃくちゃ嬉しいです！！気まぐれ更新ですが、気長に待っていてください…！ (2018年10月8日 0時) (
レス) id: 827f04d6e2 (このIDを非表示/違反報告)
暁刄(プロフ) - 黒田李瑚さん» オチは正直考えてないんですよねー…。だって、ヒロアカのキャラみんなカッコよすぎるから！オチどうしようかなー、って。ずっと悩んでおります笑。この小説の終わり方も正直考えてませんし笑。まあ、おいおい決めていくので、気長に待っていてくださると嬉しいです！ (2018年10月8日 0時) (レス) id: 827f04d6e2 (このIDを非表示/違反報告)
めがさん(プロフ) - とても面白いです！主人公が1のAやヒロアカの世界に溶け込んでいて、実際のキャラに出来そうな感じがしました…笑更新楽しみにしています！ (2018年9月30日 16時) (レス) id: dec789af05 (このIDを非表示/違反報告)
黒田李瑚(プロフ) - オチは相澤先生がいいです！ (2018年8月26日 8時) (レス) id: 21b5aff288 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：暁刄 | 作成日時：2018年8月5日 1時
