感情を失った手毬花 5【ブルーロック】 (ページ24)

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【Noside】

ーー渋谷にて。

通りにあるカフェのテラスで、3人の男子が喋っていた。

潔、蜂楽、千切の3人である。

2週間の休暇(オフ)をもらった選手の内、3人は早速待ち合わせをしたところだ。

3人でメンバー確認をしながら、潔が連絡を確認する。

「あ、マネージャーはもう直ぐ着くって」

潔の言葉に千切は素早く反応する。

「ん、じゃあここで待ってるか」

千切はスマホを眺めていると、やがて眉を顰めた。

「千切ん、すごい顔してるけど、何かあった？」

蜂楽がきょとんとした顔で尋ねる。

「……いや、ニュース見てたら、“青い監獄(ブルーロック)”のことが書かれてたんだけどーー」

そう言いながら2人に画面を見せる。

「……『謎だらけの青い監獄(ブルーロック)の少女を徹底調査！！』……？」

蜂楽は数秒眺めた後、目を瞬かせる。

「これ、ってAのこと？」

「みたいだな」潔は続けてニュースの内容を読み上げる。

「『U-20日本代表との試合で勝利を掴んだ青い監獄(ブルーロック)。しかし、興味深い情報はそれだけではない。

ある記者が正体不明の少女を捉えた。その少女は選手の1人ではないよう。しかし、選手と楽しげに会話をする様子も確認されている。

この少女は一体何者なのか？これからの情報に期待したい』」

そんな文が綴られ、その下にはAの横顔の写真が。

「うわ、ばっちり撮られてるじゃん！Aはブルーロックだけでの秘密でいいのにー」

ムスーとした表情で目の前のラテを一心に混ぜる。

「これってマネージャーの許可取ってないよな……」

潔はどこかモヤモヤとした気分になる。

(俺らが目立つ理由はあっても、マネージャーが目立つ理由はないのに、大丈夫か……？)

少し、Aに対する不安と心配が膨らんだのだった。