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冴くんの綺麗な動きに喰らいついていく凛くん。
凛くんの動きに冴くんは一瞬不愉快そうに眉を顰めた。
そして、遠くからじゃ全く見えないほどの高度な足の動きで凛くんを抜かそうとした瞬間。
凛くんが、そんな彼の動きを初めてーー、防いだ。
冴くんの両目が大きく見開かれる。
凛くんが蹴ったボールは、敵の頭上をなぞりーー。
予見していた彼の、潔くんの方に向かった。
潔くんは誰よりも早く、どこまでも冷静に、足を振り上げた。
潔くんが得意とする
そしてーー
ゴールネットを一直線に貫いた。
一瞬にして、人の叫び声が辺りに充満している……、と思う。終了合図の音でさえよく聞こえない気がする。
自分自身、確証がないのは……、それくらい、それくらい……、
感情がグチャグチャになっていた。
“嬉しさ”と“安心”が液体のように混ぜ合って、頭を満たしていくような感覚。
段々視界がぼやけた。鼻の奥がツン、と痛くなる。
私は唯々、グラウンドで勝利を掴んだエゴイストをずっと見つめ続けていた。
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作者名:メビウス | 作成日時:2023年9月29日 23時