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ブルーロックのボールになり、玲王くんが動き出す。

凪くんに向けてロングパスを放った。

彼は軽々とそれを受け取り、走り出す。
同時に、ストライカー(エゴイスト)達も動き始める。

潔くんや馬狼くん、雪宮くんに凛くん、そして蜂楽くん。

彼らは、自身のエゴを中心に、味方から奪ったり、パスを繋いだりーー。

特に蜂楽くん。彼は今までの活躍を巻き返すように見せつけてきた。

“考える”んじゃなくて、“楽しむ”ドリブル。

それを彷彿とさせるような自由な動き。

今まで苦戦していたU-20相手を次々と躱していく。

そしてーー、ゴール手前で勢いよくボールを蹴った。

……が、その先には、既に敵が。

閃堂秋人くん……。

彼は一直線にボールの方に向かい、後ろ向きで蹴った。

蜂楽くんのシュートが跳ね返され、U-20のボールに回る。

彼らの動きもまた、今までの試合を上回るような反応だ。
それもこれも、ブルーロックによって引火された火のように滾っている。

とうとう、冴くんがゴール前に来る。

そこで潔くんが喰らいついていくも。

冴くんはシュートの代わりに、ここまで来ていたオリヴァさんにパスした。

オリヴァさんの表情もまたエゴが丸出しだ。

彼は強靭な足でボールを蹴った。……すると。

彼の蹴ったボールを防ぐように足を出した人物がいた。

ボールはゴールネットの遥か上へ飛んでいく。

オリヴァさんのボールを止めた人物ーー、それは凛くんだった。

凛くんも、覚醒している。

そう感じた一瞬だった。

ーー試合終了まで、あと5分。

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作者名:メビウス | 作成日時:2023年9月29日 23時

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