有岡くんの彼女の私

守りたい人-1 有岡side ページ38

大貴side





病院に着くと


伊野ちゃんが




慧｢すみません、上条みゆは……｣



看護師｢あっ!はいはいっ

こちらですA棟の3階突き当たりの手術室です｣




慧｢ありがとうございます｣









俺も看護師さんに軽く頭を下げ


走りたい気持ちを押し殺して





手術室に向かう









A棟の手術室の前につき2人で椅子に腰掛ける





俺はどうにもこうにも



嫌な予感しかしない……






お願い……





無事でいて









そんなことを考えていると





伊野ちゃんが









慧｢大ちゃんは、みゆが……もしっ｣





そう言いかけて泣き出した伊野ちゃん




大貴｢伊野ちゃん？

どうしたの？大丈夫だよ……｣






背中をさすってあげる





慧｢ごめん、ごめんね……

泣きたいのは大ちゃんなはずなのに……っ｣





大貴｢……｣








慧｢兄ちゃんが強くなきゃ……｣









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えっ？





今、伊野ちゃん







『兄ちゃん』





って言った……？

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