4 療養生活 ページ5
you said
それからの毎日はとても穏やかなものだった。
午前中は授業に遅れを取らないよう座学の勉強をして、
放課後には鏡を通してトムやリリーたちが見舞いに来てくれ、授業の内容や学校でのことを話して聞かせてくれた。
そして週末には、マルフォイ先輩とマルフォイ先輩のご両親と食事をとった。
マルフォイ先輩のご両親は本当にいい人で、特にマルフォイ先輩のお母様は、週末以外の日にも訪ねてきてくれ、体を動かすためと一緒にガーデニングを楽しんだり、時には社交ダンスやテーブルマナーを教えてくれる日もあった。
なぜテーブルマナー？と思わなくもないが、マルフォイ先輩のお母様がとても楽しそうに教えてくださるものだから、知っていて損は無いし別にいいかなと思うようになった。
そして療養を始めること1ヶ月、リハビリの効果で魔力の流れもほとんど正常に戻り、最近では体調を崩す日もほとんど無くなった。
私はこの1ヶ月ですっかり親しくなった屋敷しもべのマリーにおやすみの挨拶を言って、ベッドに入った。
明日は週末、マルフォイ夫妻とマルフォイ先輩との夕食の日である。
『あぁ、楽しみだな』
この１ヶ月、マルフォイ先輩やマルフォイ先輩のご両親と過ごすうちに、マルフォイ先輩が噂で聞くよりずっと優しい人なこと、マルフォイ夫妻がどれだけ家族を大切に想っているかなど、たくさんのことを知った。
本来なら関わることも出来ないような人たちであることはよくよく分かっているが、どうしても親しみを感じてしまう。
(私の本当の家族もマルフォイ先輩たちみたいな人たちならいいな…)
私は私の家族の唯一の手がかりであるペンダントを握りしめた。
このペンダントは、私が義両親に拾われた時に身につけていたもので、とても高価なものらしい。
昔、服や装飾品を取り扱う店で働いていたという義父がそういうのだから間違いないのだろう。
義両親は私が7歳くらいになった頃、このペンダントを私に渡しながら言った。
「これはお前を森で見つけた時に、お前が首にかけていたものだ。覚えていないだろうがお前はしきりに家族を恋しがっていたから、きっと大切にされていたんだろう。」
「あなたが本当の家族に会いたいと思った時、きっとこのペンダントが手がかりになるわ。大切にしなさい。」
それから私は、毎日欠かさずこのペンダントを身につけている。
いつかこのペンダントが私と家族を巡り合わせてくれることを信じて。
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あやなみ。(プロフ) - Miharuさん» こんにちは！とても面白いです。もしよろしければ一緒にボードで会話しませんか？体調とかに気をつけてこれからも更新応援してます。 (4月26日 22時) (
レス) id: a35c692ff9 (このIDを非表示/違反報告)
Miharu(プロフ) - の〜さん（旧もこ）さん» コメントありがとうございます！そう言っていただけてとても嬉しいです！頑張りたいと思います！ (3月20日 16時) (レス) id: 41bb743aa9 (このIDを非表示/違反報告)
の〜さん（旧もこ）(プロフ) - 続編おめでとうございます✨今気付きました()これからも応援してます！ (3月20日 14時) (レス) id: 79dfdf41ef (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Miharu | 作成日時：2024年2月19日 15時
