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涼介side
1人で座り込んでどれくらいたっただろう。
俺は時間の流れさえも気にできなくなっていた。
そんな時、ひかが病室に戻ってきた。
光「涼介……ごめんこんな時1人にして。」
涼介「ひか……わるくない。」
ひかは声を出すのさえ難しかったおれの前にかがんで俺をゆっくり抱きしめた。
光「涼介。よく頑張った。もう我慢しなくていい。」
今までの俺の我慢はもう限界だった。
涼介「うぁぁぁぁぁぁぁあぁあ！！」
「だいちゃん………、、！！いやだぁぁぁ」
光「うんうん。最期まで笑顔でいてくれてありがとうな？あいつすげぇいい顔して眠ってたよ。涼介のおかげだな。」
とめどなく流れる涙を。心の叫びを。
大ちゃんがいたこの空間とひかの広い心が受け止めてくれた。
涼介「なんで……なんでおいてくの……あいたい、だいちゃん……」
光「お前は1人じゃないよ。俺がいる。大貴だってずっと俺たちの心で生き続ける。」
�爐世�ら、生きよう。��
そんな言葉が俺の脳の片隅に残ったまま、俺は倒れるように意識を手放した。
・
・
・
大ちゃんがいなくなってから1週間が経った。
俺は抜け殻状態になり、1日のほとんどをベッドの上で過ごすようになった。
動こうにも力が入らず、1週間の間、食べ物もまともに口にできない。
大ちゃんの死から逃げるように布団に包まれていた。
そして俺は、また前髪を伸ばし始めた。
もうこの醜い目を、美しいと褒めてくれる人もいない。
この赤い目が価値を失った瞬間だった。
光「なぁ涼介。辛いのもわかる。でもそろそろお前は立ち直らないといけない。」
涼介「………大ちゃんを忘れろって？」
光「そんなこと言ってないだろ！！大貴の分までお前が生きろって言ってんだよ！！」
光は俺の胸ぐらをすごい形相で掴んで、ベッドから引きずり下ろした。
涼介「なんだよ！！1人になったこんな醜い俺の気持ちが分かってたまるかよ！」
光「……ごめん少し感情的になりすぎた。でも……頼むから……生きてくれ……お前まで消えちゃいそうで、俺怖ぇんだよ……」
ひかは俯いて涙を流し、俺の胸元を掴んだ手をゆっくりと緩めた。
手を離された俺は支えられるものがなくなり、ベッド向かって崩れ落ちた。
その衝撃でガタンと大きな音を立ててずれたベッドと棚の間に、1枚。
大きなキャンバスが顔を出した。
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なつめろ(プロフ) - 新作とともに読ませていただきました。本当にどちらも素晴らしい作品で涙が止まりませんでした。新作の方で涼介くんも前を向いて頑張っていることが知れてなんだか嬉しい気持ちになりました。これからも応援しています (2020年1月8日 0時) (
レス) id: 23d01b0f83 (このIDを非表示/違反報告)
凪(プロフ) - はっちゃんさん» そのような感想を頂けると書いたかいがあります、、（ ; ; ）最後まで読んでくださりありがとうございました！ (2020年1月7日 17時) (レス) id: 1693d0e47d (このIDを非表示/違反報告)
はっちゃん - 感動する小説やドラマ等を観ても泣きたくても泣けなかった私ですが、この作品ではすっごい大号泣しました…本当に面白くて泣けました。執筆お疲れ様でした。 (2020年1月7日 14時) (レス) id: 0d57913dc4 (このIDを非表示/違反報告)
ADaiDaijump(プロフ) - 感動です（ ; ; ） (2019年12月26日 15時) (レス) id: 89dbc58fb6 (このIDを非表示/違反報告)
まちゃ(プロフ) - 初めて読んだ時はまさかこうなるなんて思ってなかったので、実際の終わり方凄く感動して泣きました！あんなに元気だったんだよなぁって思いますよね。とても素敵な作品をありがとうございました！楽しませてもらいました！ (2019年11月15日 21時) (レス) id: 5d53199746 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あむ
| 作成日時：2019年4月11日 23時
