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涼介side
俺の隣に横になって目を閉じる大ちゃんの体からチューブが次々と外されていった。
光「ありがとな。大貴。お前は本当によく頑張ったよ。空の上で絵がいっぱい描けるといいな。」
優しい顔付きで大ちゃんの頭を撫でながら、話しかけるひか。
多分無意識だよね。
ひかの目からはだらだらと涙が溢れていた。
ひかもずっと我慢してたんだ。
光「うっ……うぅごめんなぁ……だいき……」
ひかの涙が大ちゃんの白い頬を濡らしていた。
医者として、家族を失い1人になった大ちゃんの親代わりとして俺の何倍もの時間、側に居続けたひかの悲しみは計り知れない。
俺は泣かなかった。
だってまだ大ちゃんが目の前にいる。
大ちゃんが連れていかれちゃうまで堪えるんだ。
そしてついに横向きだった大ちゃんの体は仰向けに直され、俺の頬から大ちゃんの手が離れた。
まだ残る大ちゃんの温度が冷めないように、俺は自分の頬に手を当てた。
光「涼介。大ちゃん連れてくよ。最期、お別れ言ってな。」
泣き止んですっかり医者にもどったひかに布団を剥がされ、ベッドから起こしてもらった。
涼介「さよならは言わないよ。またきっと会えるから。だからちょっとだけ待っててね。ほんと大ちゃんには助けてもらってばっかだった。何も返せてないや。大ちゃんのために俺頑張るから、見守っててね。」
光「じゃあ連れてくな。」
そうして俺はまた1人になった。
大ちゃんというヒカリを失った僕の世界は瞬く間に真っ暗闇。
体から魂を抜かれたみたいに俺は冷たい床にぺたりと座り込んだ。
さっきまで大ちゃんの温度が残っていた頬も、すっかり冷えてしまっていた。
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なつめろ(プロフ) - 新作とともに読ませていただきました。本当にどちらも素晴らしい作品で涙が止まりませんでした。新作の方で涼介くんも前を向いて頑張っていることが知れてなんだか嬉しい気持ちになりました。これからも応援しています (2020年1月8日 0時) (レス) id: 23d01b0f83 (このIDを非表示/違反報告)
凪(プロフ) - はっちゃんさん» そのような感想を頂けると書いたかいがあります、、( ; ; )最後まで読んでくださりありがとうございました! (2020年1月7日 17時) (レス) id: 1693d0e47d (このIDを非表示/違反報告)
はっちゃん - 感動する小説やドラマ等を観ても泣きたくても泣けなかった私ですが、この作品ではすっごい大号泣しました…本当に面白くて泣けました。執筆お疲れ様でした。 (2020年1月7日 14時) (レス) id: 0d57913dc4 (このIDを非表示/違反報告)
ADaiDaijump(プロフ) - 感動です( ; ; ) (2019年12月26日 15時) (レス) id: 89dbc58fb6 (このIDを非表示/違反報告)
まちゃ(プロフ) - 初めて読んだ時はまさかこうなるなんて思ってなかったので、実際の終わり方凄く感動して泣きました!あんなに元気だったんだよなぁって思いますよね。とても素敵な作品をありがとうございました!楽しませてもらいました! (2019年11月15日 21時) (レス) id: 5d53199746 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:あむ | 作成日時:2019年4月11日 23時