・ ページ35
光side
大ちゃんの残りの砂時計があと5日となりかけた日。
涼介が熱を出した。
ずっと気を張って疲れが溜まったんだろう。
久々の39度越えの高熱に本人も抵抗出来ず、ベッドに包まれていた。
涼介「ハァっ……ケホケホ……だい、ちゃは」
そう言って無理矢理体を起こそうとしているが、出来るはずもなく前かがみ倒れ込み、俺の腕にすぽっと収まった。
光「おいおい、無理すんなよ」
涼介「だ、め、あいに、いくの、またあしたねって……いったの」
光「今無理すると明日も会えねぇぞ。1日で熱下げよう。大ちゃんのとこには俺いくから。」
そう言い終える前にはもう涼介は寝息を立てていて、限界だったんだなって事がわかる。
緩くなった冷えピタを新しいのに取り替えてから俺は大ちゃんの病室へと足を進めた。
光「大ちゃん〜！来たぞー！」
大貴「あ……ひか……ぅ…へん、へ」
俺に気がついて体を起こそうとする彼の背中を急いで支えてやり座らせてやる。
光「きつくない？寝ててもいいんだよ？」
大貴「だ……いぞぶ……」
この前よりもさらに痩せちゃったな。
背中に手を添えた時に直接つたわるゴツゴツとした背骨の感覚は恐怖でさえあった。
大貴「やまら……くん…は？」
光「んー？今日は学校行った」
そして俺も嘘を重ねる手伝い。これで共犯だぞ涼介。
光「俺じゃ不満か〜？」
少し冗談交じりに言うと、大ちゃんは少し口角を上げてからゆっくりと首を左右に振った。
大貴「おぇの…おはなひ…きぃ…へ、」
光「ん？なんでも聞くさ。」
大貴「あのね……おぇね……ゲホッ、ケホケホ！ゴホッ……コホ」
少しづつ話し始めた彼だったけど、直ぐにむせて咳き込んでしまった。
光「おっと……大丈夫か……よしよし」
俺はすぐに彼の背中に手を滑り込ませリズムよく叩いてやる。
しばらく呼吸が整わず、鼻カヌラを酸素マスクに切り替える。
大貴「もぅ……だいぞぶ……ごぇんなはい…」
光「謝らないで大丈夫だから。筆談にしようか、？」
大ちゃんは一瞬悔しそうな顔をしてからコクンと頷いてくれた。
�爐△里諭�俺ね��
少し震える文字で彼はゆっくりと話し始めた。
・
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 356人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「Hey!Say!JUMP」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
なつめろ(プロフ) - 新作とともに読ませていただきました。本当にどちらも素晴らしい作品で涙が止まりませんでした。新作の方で涼介くんも前を向いて頑張っていることが知れてなんだか嬉しい気持ちになりました。これからも応援しています (2020年1月8日 0時) (
レス) id: 23d01b0f83 (このIDを非表示/違反報告)
凪(プロフ) - はっちゃんさん» そのような感想を頂けると書いたかいがあります、、（ ; ; ）最後まで読んでくださりありがとうございました！ (2020年1月7日 17時) (レス) id: 1693d0e47d (このIDを非表示/違反報告)
はっちゃん - 感動する小説やドラマ等を観ても泣きたくても泣けなかった私ですが、この作品ではすっごい大号泣しました…本当に面白くて泣けました。執筆お疲れ様でした。 (2020年1月7日 14時) (レス) id: 0d57913dc4 (このIDを非表示/違反報告)
ADaiDaijump(プロフ) - 感動です（ ; ; ） (2019年12月26日 15時) (レス) id: 89dbc58fb6 (このIDを非表示/違反報告)
まちゃ(プロフ) - 初めて読んだ時はまさかこうなるなんて思ってなかったので、実際の終わり方凄く感動して泣きました！あんなに元気だったんだよなぁって思いますよね。とても素敵な作品をありがとうございました！楽しませてもらいました！ (2019年11月15日 21時) (レス) id: 5d53199746 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：あむ
| 作成日時：2019年4月11日 23時
