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大貴side
その後はどんどん忘れる事への恐怖が大きくなっていった。
今寝たら忘れてしまうのではないのか。
明日起きたら大好きな涼介のこともわからなくなっているのではないか。
そんな風に考えれば考えるほど、眠るのが怖くなって眠れたとしても数分ごとに眼を覚ますという浅すぎる眠りを繰り返した。
朝起きて、涼介がきて、あぁおれ今日も覚えてるって確認する作業を繰り返すのがだんだん苦しくなった。
涼介「ねぇ大ちゃん?最近寝れてる、?」
「クマが凄いよ。しっかり寝ないと。」
大貴「………怖いの。寝て起きたら忘れてるんじゃないかって……そしたら眠れなくて、朝になって。うぅっ」
話してるうちに俺の目からは涙がボロボロと落ちた。
涼介「そうだねぇ。怖いよね。俺も怖いよ? でも忘れても何度だって大ちゃんを呼ぶからね。 心の奥底にちょっとでも俺が居てくれればいいんだ。たとえ記憶がなくたって。」
「だから、大ちゃんには元気でいてほしいな。なるべく。」
「ほらもう泣かないで。笑って?」
涼介は魔法使いみたいに、俺の凍った心をすーーっと溶かしてあったかくしてくれた。
大貴「忘れちゃっても絶対大好きだから。それだけは忘れないでね。」
やっと言えたその言葉のあとに、ちょっとだけ涼介のすすり泣きが聞こえた。
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なつめろ(プロフ) - 新作とともに読ませていただきました。本当にどちらも素晴らしい作品で涙が止まりませんでした。新作の方で涼介くんも前を向いて頑張っていることが知れてなんだか嬉しい気持ちになりました。これからも応援しています (2020年1月8日 0時) (レス) id: 23d01b0f83 (このIDを非表示/違反報告)
凪(プロフ) - はっちゃんさん» そのような感想を頂けると書いたかいがあります、、( ; ; )最後まで読んでくださりありがとうございました! (2020年1月7日 17時) (レス) id: 1693d0e47d (このIDを非表示/違反報告)
はっちゃん - 感動する小説やドラマ等を観ても泣きたくても泣けなかった私ですが、この作品ではすっごい大号泣しました…本当に面白くて泣けました。執筆お疲れ様でした。 (2020年1月7日 14時) (レス) id: 0d57913dc4 (このIDを非表示/違反報告)
ADaiDaijump(プロフ) - 感動です( ; ; ) (2019年12月26日 15時) (レス) id: 89dbc58fb6 (このIDを非表示/違反報告)
まちゃ(プロフ) - 初めて読んだ時はまさかこうなるなんて思ってなかったので、実際の終わり方凄く感動して泣きました!あんなに元気だったんだよなぁって思いますよね。とても素敵な作品をありがとうございました!楽しませてもらいました! (2019年11月15日 21時) (レス) id: 5d53199746 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:あむ | 作成日時:2019年4月11日 23時