ヒ カ リ【ar×ym】-2nd-

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涼介side


最近の大ちゃんは、毎日続く頭痛や吐き気のストレスからか少し退行気味になっている。




でも。でも。すごく不謹慎だけど。




めっちゃ可愛くて仕方がない。




俺が少しでも病室を離れようとすると




大貴「いかないでぇ？」




って俺のシャツの裾をつまんで言う。



そんなの。そんなのどこも行けないにきまってる、



さらにはご飯の時間も




大貴「りょーすけ、たべさせてぇ？」



ってスプーンを差し出してくる。




そんなかわいい大ちゃんに俺は利用されるがままなわけで笑




でも大ちゃんが甘えてくれるのが嬉しくてなんでもしてあげたいって思っちゃう。



それでもやはり、頭痛が強くなるとぐったりして額に汗を滲ませる。



そんなある日。



その日は大ちゃんの吐き気がいつもより強かった。



20分くらい吐きっぱで胃の中にはもう何もないから空えずきを繰り返していた。




さすがに見兼ねて、通りかかった看護師さんがひかを呼んでくれた。




涼介「大ちゃん。ひかくるよ。お薬いれてもらおうね？」



もちろん返事は返ってこないけど、俺は背中をさすり続けた。




光「ごめん遅くなった。結構吐いてるんだって？」




涼介「そう、20分位前から。」




光「おっけい。大ちゃんちょっと脈測るよ？腕ごめんね。」



ひかは大ちゃんの手首に手を当て脈を取ってるみたい。



光「大分、体力消耗してるから一回寝かせちゃおうか。吐き気どめと鎮静もってきて。」



ひかの素早い指示が飛び、周りのスタッフはバタバタと動き出す。




こうなったら俺は下がってるのがいい。




大ちゃんベッド横から少し距離を置いて大ちゃんが処置される様子を眺めた。




そんな時だった。






大貴「いやぁ！！！やだぁ……はなしてぇ……いや、、」





それは、俺が記憶にある中では初めての大ちゃんの治療拒否だった。






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