君のヒーローになるには。vol.4

#184 な「4章最終回だよ！これ、5章どうなるのかな？」 ページ49

莉犬side

昼休み。1人屋上でボーッと空を見つめる。

あの夜、どうなったかはあまりよく覚えていない。

ただ騒ぐ事はせず、淡々と話を切り上げたような感じ。

次の日は冷静に、普通にしようとか考えたけど...やっぱり無理だった。


それ程、嫌だったのだ。


涙を堪え目を擦ると、屋上のドアが開かれる。


「......莉犬、話って何や？」
「昨日の話？」


「......うん」


こちらに近寄って来る彼等...なーくんとジェルくんを見つめ、俺は声を絞り出す。


朝、ころちゃんが言ってくれた言葉を思い出しながら。



「ねぇ、助けて欲しいんだ」



昔の俺なら、そんな事口が裂けても言えなかった。


＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊

昔、なーくんが言ってくれた。

俺がまだ彼に心を開いていない頃。

『誰かを頼るって良い事じゃない？』

その時の俺は「はぁ？」という顔をしていたと思う。

そんな俺を見て苦笑し、なーくんは話を続けた。


『だってそれ程信頼出来る仲間が居るって事だし...』
『んじゃ、人にめっちゃ頼られてもいいって事？お金とか貸せんの？簡単に？』
『......そこまでは、ちょっと無理だけど...』

ほら、やっぱり綺麗事。


そう言うように俺は大きめなため息をつく。
なーくんは少し焦りながら弁解したっけ。


『ほら、でもさ。友達ってお金貸してとか言わないと思う。お金って結局大事だし』
『............』
『お金の貸し借りがどうこうじゃなく一方的に何か利益を与えるんじゃなくて。
お互いが助け合って、ぶつかり合って、それこそ本当の友達って事なんじゃないかな？』



＿＿＿＿今の俺にとって、なーくん達は大事な友達であり仲間。


「(俺、皆に何も出来てないのに...頼るのって悪いかな)」


目を見開く2人をただ見つめ、俺は視線を下に向けた。

......ごめんね、頼ってばっかりで。

いつか、お返しするから。


皆のヒーローになれるように頑張るから。


今回は、今回だけは。

『前を向くから』

「お願い...助けて.........」


どうすればいいか教えてください。

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らっきーすとぷりめんばー！

るぅとくん＆ジェルくん

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