君のヒーローになるには。vol.4

#167 る「10月と言ったらー！？ふふふん☆」 ページ32

莉犬side

迎えた10月。
先月は選挙に地獄の体育祭、なーくんとジェルくんが付き合い始めた等のイベント盛りだくさんであった。

ちなみに2人が付き合った事は俺とさとみくん、るぅとくん、ころちゃん、遠井さん。いつものメンバーしか知らない。

「そういやジェルくん。昨日家に財布忘れてったでしょ？」
「ん？おぉそやった！じゃあ今日来るついでに届けてくれへん？」
「りょーかいっ」

......聞く限りほぼ毎日のように一緒に居るらしい。
いつか他の人にバレるのも時間の問題じゃないのか...と薄々心配したり。

「ころちゃん」
「ん？何？」
「今日ゲーセン行きません？」
「最近頻度高いねぇ...全然いいよ！」

るぅとくんも少し積極的というか...この様子で彼の好意に気付かなかったジェルくんと遠井さんも「やっとか」とこの前言葉を漏らしていた。

「...はぁ」

そしてたまに何かを思い出してため息をつく。
これはもう1人も同じ行為を繰り返していて...


「死にてぇ」←


ため息混じりに呟くさとみくん。一体何があったのか1度聞いてみたのだが
「文化祭になりゃ分かる」
と死んだ目で言っていた。

「...あ、莉犬」
「んー？」

今日、10月1日は2人きりでさとみくんのお家でのんびり中。

最初は緊張していた俺でも何回か来てるうちにベッドに寝転がる程馴染む事が出来た。

黙ってスマホ対戦する中、さとみくんがふと声を発したのだ。

「この前、また月見よって言ったじゃん」
「うん」
「土曜さ、晴れで満月らしいんだよ...一緒に見ねぇ？」
「いーよ」

「お、良かった。今日日曜だからあと一週間後だな！じゃ土曜に俺ん家泊まり来いよ」
「おけ」

そして彼も安堵したように顔を下に向ける。
俺も集中してスマホに目を向けていた。


＿＿＿＿そして数秒。


「......え？」
「ん？」


『お、良かった。今日日曜だからあと一週間後だな！じゃ土曜に俺ん家泊まり来いよ』

「.........泊...まり...？」
「うん。そう言った」
「...何で？」
「修学旅行の気分もっかい味わいながら月見てぇなって」
「.....」


待って、思考追い付かない。


「.....ええぇぇ！！！？」

......迎えた10月。1週間後は10月7日。


その日も大変な事が起きる気がしてならないです。

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2020年の10月1日は木曜です。物語の設定上少し時間ずらしました。ご了承ください。
そして遠井さんの誕生日は今回は省略させて頂きます。ごめんねあかねちゃん......！！

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らっきーすとぷりめんばー！

るぅとくん＆ジェルくん

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