君のヒーローになるには。vol.4

#155 る「なーくん可愛い...」← ページ20

ななもりside

昼休憩も終わり、俺達は玉入れの競技に出場した。
「おぉぉぉぉぉりぁぁぁぁぁぁぁぁ！！！」ｼｭﾊﾞｯ
「.........」ﾎﾟｲｯﾎﾟｲｯ

やけ気味に投げる莉犬くんと冷静なさとみくん。

どちらも1個は入っているようだった。

「よし...俺も...」

コンッ

「............あれ」

コンッ

「ん？」

ゴンッ

「...」

俺が投げた全ての玉は枠に当たり下に落ちる。

その上回り回って俺の頭に落ちる程。


「はは.........」

乾いた笑いを漏らすしかない俺は1歩離れたところで皆の姿を見ていた。

「？なーくん、体調悪い？」

心配そうに話しかけてきたさとみくんに

「......俺が鈍臭いだけだった話」

そう返事する。目を背けて。

だから体育祭なんて.........！！
＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊

3年、2年の競技をぼんやりと見つめ、俺は1人応援席に座っていた。

これが終わったら障害物走。るぅとくんと勝負の時。

「......あー...無理な気がする...」

いつもは自信たっぷりな俺だけど、それは勉強だけの話だ。

ゲームも、どんな勝負も、この体育さえも、何もかも。


俺は彼には遠く及ばない。

「......負けたくない」

...だからこそ、負けたくないんだ。

もし天才の彼に1度でも勝てるとしたら。

そしたら今度こそ。

『流石僕のライバルですね！』


＿＿るぅとくんと本当のライバルになれる気がするから。

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らっきーすとぷりめんばー！

るぅとくん＆ジェルくん

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