�供除� ページ16
「…そろそろ話せよ。」
「……。」
数時間前に来た道を帰る
事故のあった場所は通らずに
萩は口を噤んだまま。見たくもない辛気臭い顔をして歩いている。
自販機行った時は“いつも通り”だったのに
脚………。
「……。おい、萩。俺ァ口で話してもらわねぇと何もわかんねぇぜ？」
「…陣平ちゃんのその洞察力の無さ…今は嫌いだな」
やっと口を開いたと思えば嫌味かよ
俺は立ち止まって萩を見る
萩は俺の少し先で足を止めた
「俺は明日顔見に行くぜ。講義なんかより余っ程大事だ。」
「でもお前は講義の方が大事なんだな。」
「会えないんだろ？会いたくねぇって事でいいんだよな？」
萩はこうでもしないと話さない
よく、小鳥遊が萩にやってたな…
「小鳥遊が俺を庇って、命かけたんだ。脚落っことしてまで生きてくれたんだ。
なら俺は一生かけて、命かけて、あいつを守る。
萩。てめぇ無関係なんかじゃねぇだろ。」
「…！」
“俺が……悪いんです…！ほんとに、ほんとに…！”
ごめんなさい
言おうとしたじゃねぇかよ
自分が動けば小鳥遊を助けられたとか思ってんだろ？
お前、優しいもんな…
だから
「俺は萩が悪いとは思わねぇ。でもな、自分がそう思ってんなら、償いに行くのが道理なんじゃねぇのかよ…萩。」
1秒か1分にも感じる沈黙
破ったのは萩だった。
やっとかよ。
「……、…ｯあぁ。怖かった。会いたくなかった。」
「……。」
「俺が、俺が手を伸ばしたら、足を踏み出せたら…小鳥ちゃんは、、脚なんか切らなくて済んだかもしれないのに。俺が渡ろうなんて言ったからこうなったんだって…！
小鳥ちゃん、恨んでるんだろうな、嫌われたかなって。
ガキは俺の方だったよ……。」
あの時俺が遮った分と、今の分とが萩の口からボロボロと零れる
「…助けることも…会いに行くことも、小鳥ちゃんを見ることも……怖いんだよ…。ブレーキばっかりかかるんだ。
俺は面と向かって会える自信が無いし、資格だってない。」
「………会いに行けよ。」
ぽかん。
そんな擬音の似合う顔をする。
「…ちょ、陣平ちゃん。話聞いてた？？」
耳の穴かっぽじってよく聞いてたさ
「あぁ、嫌われたら俺が仲裁してやんよ」
お前も知ってんだろ。
「ふっ、それはそれは……心配だな」
小鳥遊は辛気臭い、湿気った顔が大嫌いなんだよ
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1969人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「名探偵コナン」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
P(プロフ) - 蒼衣さん» 装具士さん！！とても素晴らしいですね！！！かっこいいです！！色んな方の希望になれるように頑張ってください！更新も頑張ります💪 (2022年7月23日 22時) (
レス) id: ca61136145 (このIDを非表示/違反報告)
蒼衣(プロフ) - 他にはない作品で、とても面白いです！義足ってやっぱり色んな人の希望になれるんだなって感じました（義肢装具士志望です）！！更新頑張ってください〜！！ (2022年7月23日 6時) (レス) @page32 id: 45d0e8e3e8 (このIDを非表示/違反報告)
P(プロフ) - 雪葵さん» ぜひ！wﾎﾞｹ---ｯと読んでいってください！！ (2022年7月15日 8時) (レス) id: ca61136145 (このIDを非表示/違反報告)
雪葵(プロフ) - ボケーーーー……ハッもう続編？！ボケッてしながら読んでたらもう続編に来ましかぁ。じゃあ続編もボケッてしながら読ませていただきます！www (2022年7月14日 20時) (レス) @page34 id: 352d2094f9 (このIDを非表示/違反報告)
P(プロフ) - まみこさん» そうなんですよ……救済したいのは山々なのですが…きっと夢主ちゃんの力じゃ難しいのでは…そして彼女の成長のためにも……原作通りにと考えてます…。ですが、ぜひぜひ最後まで見届けていただけると嬉しいです^^ (2022年7月11日 22時) (レス) id: ca61136145 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：Pikurusu_946 | 作成日時：2022年5月27日 15時
