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Miya
彼女の話を全部聞き終わった後、もしかしたらちゃんとした区切りを付けられてないだけにまだその大介くんのことを忘れられないのかもしれないって思った。
｢忘れられないんでしょ？｣って少し意地悪な言い方であることには気づいていたけどもう一人で抱え込んで欲しくない一心でそう言ったら泣きそうな顔でこう零したんだ。
｢大好きだった、大好きだったけど大介くんの足枷にはなりたくなかったから。あの人は私の希望なんだもん｣って。
やっぱり忘れられてなかったんだって思ったと同時に私が言うのも可笑しいけど高校生のAがこんな決断1人で通したなんてすごいと思った。
高校生なんてまだ子供だから自分のこと優先したっておかしくない訳で。
当事者じゃない私でさえ胸が張り裂けそうなのに、それなのに泣かないから。
｢頑張ったね｣って思い切り抱きしめた。
そうしたらやっとAは嗚咽を漏らしたんだ。
私ももらい泣きしてわんわん泣いて。
2人とも落ち着いたのはしばらく経ってからだった。
2人顔を見合わせたら目が真っ赤だねって笑い合ったらすっきりした。
Aが自分にとって大事なことを話してくれたから私の話も聞いて欲しくなって聞いてもらうことになった。
人前で言ったことは無かったけどジャニーズJrを応援していること、その人は阿部亮平くんという名前で佐久間大介くんと一緒に活動していることをAは相槌を打ちながら聞いてくれた。
佐久間大介くんの名前を出した時はビックリしてたな。
2人が踊っている映像を見せたら｢大介くんやっぱりすごいんだよ…｣って嬉しそうに笑ってた。
それと私も強くならなきゃって。
お互いの秘密を打ち明けあった私たちはそれから自分の隣にはAがいるようになったんだ。
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作者名：桃原 | 作成日時：2020年5月25日 22時
