１１話 望side ページ11
…
あかん、自分の世界に入ってもうてた。
ここは祝いの場やんな、
考え事しててもしゃあない。
そう思ってふと顔をあげたら
ちょうどブーケトスが始まるみたいや。
未婚の女性陣が中央に集まっていく。
その中の一人であるはずのAは…
はははっ 笑
友達に無理やり背中を押されてる。
面白半分ってとこで行けって言われてるんやろな。
Aはどうせ目立ちたくないとか
そんな理由並べてるんとちゃう？
思いっきり嫌な顔しとるし。
｢もしかするも何もその前に相手もおらんから。｣
ぷっ、笑
きこえてもうてるて。
けっこう大きな声やで？あほちゃう？
みんなの注目集めてるし。
自分からバラしとるやないかい。
当の本人はそんなことには
全く気づく素振りもせず抗い続けとるけど笑
相変わらずやな、ほんま。
あの頃から変わっとらんとこもあるんやな。
久しぶりの再会に
懐かしい姿を見つけて嬉しくなった。
でもよかった…。
その発言をするってことは
俺にもまだ可能性があるってことやから。
ていうかそう思いたい。
あ、参加するのやめたんや。
って酒選んでるし 笑
目キラキラさせて子供か 笑
文｢行くで、せーの。｣
Aは声の主に一瞥を投げまた酒に視線が戻った。
そして美味しそうに飲む。
｢えええええええええ。｣
皆のブーイングって言ったらええのかな？
そんな雰囲気のやつが聞こえてきたから
弾かれるようにそっちを見れば
Aの腕にすっぽりと収まってしまったブーケ。
やりよったわ、あいつミラクル起こした 笑
普通に取ってるやんけ 笑
やっぱり期待を裏切らんやつやな〜。
Aから目を離せなくなっていたら
とうとう目が合ってしまった。
驚いた間抜けな顔に思わず笑ってしまう。
すぐに逸らされたんやけど俺なんかした？
え、なんでや。
そんな怒らせる要素あったか？
…
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作者名：美麗 | 作成日時：2017年12月16日 1時
