君とあまい恋を。【紫】 (ページ40)

今日:8 hit、昨日:29 hit、合計:513,817 hit

40 ページ40

Aside

「かわいい…」

辰哉「さっきからかわいいしか言ってないじゃん」

「だって全部かわいいもん！」

深澤くんとショッピングモールに来た。

雑貨屋さんに来ていろんな雑貨を見ている。

これが全部かわいくて、かわいいが渋滞してる。

辰哉「なんか買うの？」

「ううん。買わない」

辰哉「買わないの？」

「見るだけ！」

最近金欠だから、買いたくても買えないんだよね。

「あっ、これかわいい！」

私が指差したのは最近話題の日焼け止め。

最近日焼け止めよく使うし、なくなりそうなんだよな…、しかもパッケージもかわいいし効果も良さそう！

うー、欲しいな…。

辰哉「これ欲しいの？」

「えっ、うん」

辰哉「誕生日いつだっけ？」

「もう過ぎちゃったけど…」

辰哉「じゃあ、誕生日プレゼントとしてあげるよ」

「えっ、そんなの申し訳ないよ…、」

辰哉「いいから。誕生日プレゼントだよ？」

誕生日プレゼントって言われたらな…。

「…ほんとにいいの？」

辰哉「うん」

「じゃ、じゃあ…、」

辰哉「よし。じゃあ買ってくるね」

「あっ、」

商品を手に取るとレジの方に行ってしまった深澤くん。

やっぱり優しいな…。

私もお礼しないと！

深澤くんの誕生日って確か…、5月だったよね。

もう過ぎてる…、どうしよ…。

今からでもプレゼント渡す？

うーん…、

辰哉「Aちゃん？」

「えっ、あっ」

辰哉「はい、これ」

「あ、ありがとう」

丁寧にラッピングまでしてくれて。

辰哉「なんか悩んでた？」

「え？な、悩んでないよ？」

辰哉「ほんと？」

顔を覗き込んで聞いてくるもんだから、見透かされそうになる。

「ほ、ほんと」

辰哉「ほら、言ってみな。…そんな言いにくいこと？」

「うっ、」

私ばっかりいろんなことしてもらって、私は深澤くんに何もしてあげれてない。

何かしてあげられることは…、

「深澤くん、」

辰哉「ん？」

「何かして欲しいことある…？」

辰哉「えっ？」

「私だけたくさんしてもらってる気がするから…、」

辰哉「うーん、して欲しいことか…。じゃあ、名前で呼んでよ」

.