ふぁーすと。 So.M

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勝利と彩は、私を見ていた。




ふたりは、行ってこい。って言ってるようにも見えて、



角を曲がったばかりの聡君を見て、



勝利と彩に行ってくる。って言って走り出した。




言いたいことの整理なんて出来てないけど、とりあえず、近づきたかった。





聡君に、見て欲しかった。





笑って欲しかった。





『聡君！！！！』



ピタッと止まった聡君。



私は止まれなくて、聡君の背中に思いっきり抱きつく形になった。




聡「中島さん…」



私は泣きそうだったから、顔をあげれなかった。




『聡君…。私、もっと仲良くしたいよ。前みたいに、心から笑ってほしい。

最近の総くん、無理してそうで、私嫌われたのかなって、もう笑ってくれないのかなって。



私、なにかした？嫌われるようなこと…。


せめて、それを教えて欲しい。』




聡「ごめん。



離してくれる？」




拒否られた…。




私は、抱きしめる力を強めた。




聡「そういうとこなんじゃない？



嫌われる理由。」




声が震えてた。





『…っごめ。』




私が緩めると、自分から抜けた聡君。




私に背を向けたまま




聡「ごめん。もう、無理だよ。




………」






最後に何か言ったけど、聞こえなくて、




私は必死に涙をこらえながら歩き出す聡君を見送った。









頑張ったのに。ダメだったなぁ…

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