教祖様の5人目の嫁

にじゅう ページ21

童｢あぁ！勿論いいよ！｣



屈託のない笑みで言う教祖様



童｢...うん、でも1泊だけね！｣




仰いでいた扇をパチン！と閉めて教祖様は目を伏せた




『わ、かりました！』




もしかして寂しいとか思ってくれてるのかな？なんて嬉しくなり頬を赤く染める




教｢ここでは毎朝、信者が謁見する時間があるからね。それも伴侶は例外じゃないからさ｣




流石に2日も欠席するのは信者にとやかく言われてしまうぜ？と言われ、肩を落とす




...分かってたけど




不意に教祖様を見れば真剣な目でこちらを眺めていて




首を傾けるとそのまま長い爪を生やした真っ白い手が自分の頬へと伸びてきた



教｢まぁ、そんなのは建前でAちゃんが居ないと俺が嫌だからね！｣




この気持ちはなんだろう？と優しい笑みで問われる




......あざと！！！





『うぅん、、、それはきっと｢寂しい｣じゃないですか？自分で言うのもなんですけど...私は教祖様に会えなかったり、お話できなかったりすると寂しいです』





今はこうして傍に居てくれてるから良いですけど！と教祖様の手を握る




くぅ〜！私ってば、可愛すぎるぜっ！




教｢寂しい...寂しい、か...うん、そうなんだ。これが...｣




そう言ったあと、綻んだ笑みを浮かべる




教｢...ありがとう、これから知らなかったことを知っていけそうだ｣




その顔は本当に嬉しそうで




釣られて自分まで口角が上がってしまう




『へへ、...これからも一緒に見つけて行きましょうね！』


・



小鳥の囀りでパチリと目を覚ます




...あれ、教祖様は？




えぇと、昨日は...




夜遅くまで話してて...、、、そうだ！




私途中で寝落ちしちゃったのね




出来れば昨日泊まっていって欲しかったのに




そしたら昨日、5日目、最終日で3日も...





え？最終日は分からないって？




何言ってるのよ




この私が選ばれない訳無いでしょう？




って、そんなことは置いといて




今日の朝は初めての謁見の時間だ



なんか教祖様が本？を読んで教えを説くんだって




めんど()




モタモタしている時間はないと急いで化粧を施し、髪を結う




それにしても体が痛い




今までもそうだったんだけど急に環境下が変わったすとれすからかより一層酷くなった




あ、お母様につけられた傷ね




しかも長時間正座となるとかなりキツい




しかしそんなことは言ってられないので意を決して立ち上がり、控え室へと向かった

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