じゅうご ページ16
顔を上げれば至近距離に教祖様が
それから綺麗な瞳を輝かせてにこやかに言った
童「A殿の瞳は綺麗だねぇ」
その言葉を聞いて心臓を握り締められたかのような圧迫感を感じる
落ち着け私!!!
そう思っても心臓の音は早くなるばかりで
『、…教祖様の瞳も綺麗ですよ』
頬に添えられた教祖様の手の上から自分の手を重ねて擦り寄る
教祖様は酷く驚いた顔をして、大きな手で口元を覆った
瞬間、強く抱き締められた
だ き し め ら れ た …?
…何故に?え?何故に???
混乱する頭の中を整理して、現状を把握する
童「…すまない、少しだけ、少しだけこのままでも良いかい?、...ようやく分かった気がするんだ。俺にも、、、今はこの「気持ち」を手離したくない」
…これは、
成功したのではないか?!!?!
ここまでトントン拍子に事が上手くいくとは思ってなかったけど…
嬉し泣きしそうになるのを堪えて体温を感じない教祖様の首筋に顔を埋める
何処かぎこちないけど、強く、存在を確かめるような…
って痛い痛い
待って
アッ、まじで痛いかも
悲鳴をあげる訳にもいかず、教祖様の背中に腕を回して力を緩めるように言う
童「あっ、ごめんごめん…力加減を覚えないと」
こんなに小さくて華奢な体で良く生きてこれたね、と耳元で言われれば少しの恐怖を感じた
そんなに怪力なの?ゴリラなの???
数分間抱き合い続けてやっとのこと解放される
少し名残惜しいけど、
童「…実は、___」
おもむろに開かれた口からは今まで人間の感情というものが理解できなかったこと、たった今自分で芽生えた気持ちに気付けたこと、を告げられた
うん知ってる
童「初めて自分の気持ちが分かったんだ、…まだ嬉しいとか悲しいとか、分からないけど。でも少なくとも、君に対して酷く惹かれているのだとは断言出来る」
あ、好意の段階なんですね
全然愛してるとか言われると思ってた
それにしても…今までずっと胡散臭い笑顔だったのに目の前にいる教祖様はずっと真顔だ
『教祖様…教祖様は決して感情が無かった訳では無いんですよ、ただ気付けなかっただけ。今、やっと気付けたんです』
だからそんな悲しいことは言わないで
貴方も私も同じなんですから、
そう言葉を零せば、教祖様の瞳が少しだけ潤んだ
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:襟乃空ちゃん: - この小説は、私が夢小説というワードを知って、初めて読んだ小説なので更新してくれるのいっつも楽しみにしてます! (11月16日 0時) (レス) id: b670a6340b (このIDを非表示/違反報告)
:襟乃空ちゃん: - コメント失礼します!夢主ちゃんと私の性格が似てて、ヤバイです(語彙力皆無)童磨様ガチリアコ勢で、作中ずっっっっと心拍数ヤバイです((このような神作を作ってくださり誠にありがとうございます(血涙 (11月16日 0時) (レス) id: b670a6340b (このIDを非表示/違反報告)
みなみ(プロフ) - コメント失礼します。主様の悪女主系のお話大好きです!言葉遣いや、行間、ストーリーの進め方など全てのバランスが良くて、とっても読みやすいです!!こんなに印象に残った作品と作者様は初めてっていうくらいです!続き楽しみにしてます!頑張ってください!! (8月30日 16時) (レス) id: d29c5267d6 (このIDを非表示/違反報告)
れーと - コメント失礼します。更新ありがとうございます!この小説大好きです!応援してます! (8月28日 12時) (レス) @page41 id: f8da97e70e (このIDを非表示/違反報告)
よぞら(プロフ) - 更新待ってましたあ〜!!めっちゃよかったです!次も楽しみにしてます〜 (8月28日 6時) (レス) @page41 id: b69074ea7c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:パピ子 | 作成日時:2022年8月29日 23時