愛され妹2

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『ぅん、ありがとぉ…あのね、A、虫にびっくりしちゃって…』





怖かったっ、とどさくさに紛れて抱きつく





春｢お前昔っから虫はダメだもんなァ、兄ちゃんが後で殺しといてやるよ｣




『ありがとぉ』




それからどこからともなく出したハンカチで水を拭き取る





…私より女子力高いやんけ





少しだけショックを受けつつ、お兄ちゃんの長いまつ毛を眺める




すると不意に顔をあげ、目が合った





顔面つよ





春｢どうだ、集会出れそうか？｣





キツかったら家帰るぞ、と優しく聞いてくるお兄ちゃん




もう愛しさが爆発しそう






まぁ足はほんとにちょっと捻っただけでそんな痛くは無いんだけどね





『んーん！だいじょぶ、A最後までいるよ』




そう笑顔で答えた





・



マ｢…日和ってる奴いる？“愛美愛主”潰すゾ！！！｣













…忘れてたーーー








うん、すっごい嬉しいよ







だってこんな名シーンに立ち会えてるんだもん






そんなの泣くほど嬉しい






でもめっちゃ原作のこと忘れてたんよな






私が居ることで結構原作歪んだとこあるし…






まぁ私がこの世界に来たってことはもちぶっ壊して良いってことなんよね？






救済でもなんでもしたるわ






…本当は、真一郎くんだって救いたかった







でも情報が少なすぎたんだ







人脈も何も無い私だったから…ただこの世界に馴染むのに必死だった






だからこそ、これからは救える命があるのなら救いたい






そう決意し、暴力なんてものとは程遠い様な白く細い手を握りしめた






…前世とは似ても似つかねぇな





イラついてきた()






・




家に帰りこれからのことについて考えながらアイスを貪り食う





ぱーちんくんは止めた方がいいのかな






…私は止めた方がいいと思うけど、ここは原作のうちで大きいイベントだ





大きな影響をもたらす





そんなものを軽々と変えてしまっていいのか







…いや、私ならできる





これくらいの度胸が無いなんてこれからやってけないわ





まぁ流れに身を任せてやりたいことやっちゃおう









折角この世界に転生できたんだからね！！！







残り1口のバニラアイスを口にほおりこんで大きく意気込んだ

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