先生と私【3年A組】#4

・ ページ34

海斗くんに告白された後
見事に香帆達に弄られまくった。
全部盗み聞きしてたらしい。
全く…。




そしてこの日の夕飯は
昨日まではおにぎりやパン、牛乳やお茶だったのが…
カレーだった…。





『…なんかカレーが美味しい』

香『カレーはいつでも美味しいよ』

『そーだね』




さくら、香帆、未来、華と一緒に
机をくっつけてカレーを食べる。




未『春、春!!』

『何?』




未来に呼ばれてそっちを向くと
カシャリとスマホのシャッターをきられた。
……撮られた?



未『可愛い』

『…何してるの』

未『見てよ、華』

華『んー?
うわ、春瑚ちゃん食べてる姿小動物みたい』

未『ちょっと一口が多すぎたね、春(笑』

『消してよ、それ』

未『いやいや、永久保存しておく』

『もう…』

さ『なんか…楽しいね…』

香『…そうだね』




しかも、先生は大盤振る舞いで…




柊『はい、いってらっしゃ〜い』

兵『いってきま〜す! 』





兵頭くんを先頭にしてみんなが向かったのは
水泳部が使ってるシャワー室。
5日間ぶりのシャワーで
みんなのテンションは夜なのに騒がしい。




『先生、人数分ちゃんとタオルも何もかも用意してたのね』

柊『まあな』

さ『春瑚ちゃん、行こう!!』

『あー…みんな先に行きなよ』

香『何で……あ…』

『いや、違うから
学校で負った傷じゃなくて…見られたくないものあるからさ…』

柊『…という訳だ
春は後から1人で向かわせるから
お前たちは先に行け』

さ『わ…わかりました…』




さくら達を見送ると、先生はパソコンと向かい合う。
私もそれについて覗き込む。




柊『燃料投下』




そう言って先生は……




投稿者:柊一颯
柊です。生徒は誰も死んでいませんよ




というメッセージと
3月5日の新聞を持った先生と
今日カメラに背を向けて撮った
私達が写ってる写真をMind Voiceに投稿した。
するとすぐさま…Mind Voiceのアカウントが反応を示す。
あれだけ先生に批判的だったものが
昨日今日でヒーローだと手のひら返しだ。




投稿者:歩くスピーカー
もしかして柊一颯はヒーローなのか?




それを見ながら先生は笑っていた。
多分、みんなが思い通りの反応をしてくれているからだと思う。




柊『ヒーロー編、か〜いま〜く!!』




そう……今までのは始まりにしか過ぎないってこと。
第2章の始まりを告げたのだ。




『先生楽しそう』

柊『コイツら、俺の思った通りに反応するからな』

・→←・

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す