先生と私【3年A組】#4

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先生を支えて準備室に戻ると
みんなが一斉にこっちを見る。
え、何?
ってか、さくらとか香帆泣いてない?
わ、未来と華まで?
何このカオス…。
すると中尾くんが気まずそうに口を開いた。




蓮『渡海、ごめん…
渡海と先生がお互い好き合ってるって話しちまった』

『……………あ、そう…』

兵『そうって…先生と生徒だぞ!?』

『………って言われても…兵頭くんには迷惑掛けてないよね?
それに、先生と私は、先生と生徒
それは今も変わらない…』

柊『そ、今は……な?』

○『…………』

さ『………………春瑚ちゃん…
まだ話してくれないの?春瑚ちゃんのこと…』

『………』

柊『………まだだ…
まずはあのフェイク動画顧客リストの中の
魁皇高校教師の『Hunter』を炙りだしてから…だなぁ』

『………だってさ…
ごめんね、さくら…』

さ『う、ううん…』




支えていた先生を椅子に座らせると
涙ぐんでる香帆達のところに行く。




『で?
香帆達は何で泣いてるの』

香『っ………虐待とか…強 姦とか…
またそんな言葉聞いて……』

未『ウチら…何も知らないで…今まであんな事して…』

華『っ………』

『………もー……泣くならまたほっぺ引っ張るよー
私自身思い出したくもない過去だし
私も誰にも話そうとしなかった
それは、本当のことを話してもみんな引いたり
嫌悪したりして、私の周りには人がいなくなったから、どうせいなくなるならって思って話さなかっただけ
だから、気にしないで…
いじめられてたのは、全部私のせいだから』

華『ちが……』

『………泣くより笑っててよ…
今日言ったこともう忘れちゃった?
卒業前に仲良くなれたのに泣き顔は嫌だって…』

未『っ………』

香『ぐすっ…』

『………どうしたら泣き止んでくれる?』




すると先生がこっちを見て口を開いた。




柊『…………春
宇佐美達に気持ちの整理をさせてやれ
お前抜きでな…』

『……うん、そうしよう…
私は今日美術室と準備室にいるからさ…
明日…また落ち着いたら話しよ?ね?』

香『わ…わかっ…た…』

『よしよし…』




香帆達それぞれ3人の頭を撫でて
ほっぺを突っついてやる。
ああ……私のせいでこんな顔させてると思うと
やっぱり過去なんて…言わない方がいいのかもしれない…。

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