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*Ibuki Hiiragi side*

〜*回想*〜


景山から春と連絡がつかない
約束の場所にもいないと言われて
探し回ってはいるがどこにも見当たらない。
何度も電話もしているのに……ともう一度かけようとすると、春からの着信が入る。




柊『春!!お前今どこに……』

ガンッ!!

『ひっ…』

柊『春?春!!今どこだ!!!!』




その問いかけに春は答えることは無かった。
そ微かに聞こえた話し声。
ベルムズという単語とキシという男の存在。
それから……春の泣き叫ぶ声と
俺に助けを求める声……
生々しい光景がその音声だけで伝わってきた。




柊『くっそ………くそっ!!!!』




準備室に駆け込み、パソコンを開くと
アプリを使って春のスマホの発信元を探す。
そこは車で20分はかかる今は使われていない倉庫だった。
車の鍵を掴むと、体調もお構い無しに走る。
途中森崎先生に呼び止められたが、それは無視。




車を走らせてその倉庫に到着すると
その扉は開いていて…
人の気配も何も感じられなかった。
いや………いた……。
春が……何も身に纏ってない状態で
ただ蹲って泣いていた。
俺はそんな春に自分のジャケットを掛けてやった。




柊『……………春』

『っ!!
せ……んせ……嫌だ……嫌いにならないでっ…
私……嫌だったのに……気持ち悪いのに…
逃げられなくて……』

柊『ごめん……ごめんな…
俺がもっと早く見つけてあげられたら…』

『ぐすっ……うぅ……先生との…感覚がっ…
消えちゃいそうで……ずっと怖くて……気持ち悪くて…』

柊『大丈夫…大丈夫だから…』




泣きじゃくる春をただただ…抱きしめた。
するとしばらくすると泣き疲れたのか腕の中で
春は眠っていた。
身なりをそれなりに整え、春を抱きかかえると
春を車に乗せ、そのまま俺の自宅へと連れていく。
景山には事情は話さずに、具合が悪くなったと伝えた。




『ん……』

柊『起きたか?』

『!!』

柊『……とりあえず風呂に入ってこい』

『っ………』




ポロポロと涙を零す春。
これはもう……強硬手段といくか。

・→



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たまきた(プロフ) - とても面白いです!無理せず更新頑張っていただきたいです!! (2019年6月6日 18時) (レス) id: 34f0d460fd (このIDを非表示/違反報告)
いぎ(プロフ) - こんばんは!一気読みしてしまいました!とても面白いです!!コナンも入ってて発狂しましたー!!更新頑張ってください!楽しみにしています! (2019年5月13日 2時) (レス) id: f55d613724 (このIDを非表示/違反報告)
melody(プロフ) - 初めまして。更新待ってました。大好きなドラマがコラボしているので嬉しいです。忙しいと思いますが楽しみにしてるので頑張って下さい。 (2019年4月21日 8時) (レス) id: b80f9b3656 (このIDを非表示/違反報告)
小坂部 - 更新ありがとうございます!すごく発狂しました。とても大好きです!応援してます! (2019年4月12日 18時) (レス) id: 1f2053feb0 (このIDを非表示/違反報告)
ジェシカ(プロフ) - いえいえ、私もベルモット好きなのでそちらでもいいと思います。いつも楽しく読んでいます、これからも頑張ってください! (2019年4月4日 15時) (レス) id: f57dbc4bc9 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:櫻宮みゆ | 作成日時:2019年4月3日 19時

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