先生と私【3年A組】#3

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市『全国ジュニアカップ水泳球技大会優勝おめでとう
君は魁皇高校の誇りです』

甲『……』









甲『あいつは何のしがらみもなく好きな事ばっかやってっ…!!
なのに俺は何もかも我慢してっ!!!
何で俺だけこんな目に遭わなきゃなんねえんだよ!!
うらぁ!! うらぁ!!』

柊『うっ…』




甲斐くんは先生に机の方に蹴り飛ばした。
先生……もうフラフラだ…。




柊『いつまでそうやって被害者ぶってるつもりだ
お前がダンスをやめなきゃいけなくなったのは家族のせいじゃないっ
お前が何もしなかったからだ!!』

甲『んだと…ふざけんなぁ!!
うっ…!!』




殴りかかってきた甲斐くんを
先生が避けて蹴り飛ばす。
すると甲斐くんは机に突っ込んでそのまま床に座り込んだ。




柊『お前が!!
抱いた悩みや苦しみを誰かにぶつけたか!?
仲間に、クラスメイトに、教師に!!
"どうしてもダンスがやりたい誰か助けてくれ"って!!
お前はすがったか!?』

隼人『うっ…!!
そんな事するわけねえだろ!!
あぁ…!! うっ…!!』




甲斐くんがずっとずっと自分を押し殺して我慢して
背負ってきていたのがよくわかった。
本当の甲斐くんは…家族思いのいい人なんだね。
そこまでして黒幕を隠すってことは
家族を守ってるのかな…。
すると、ｶﾞｼｬﾝｯ!!!と
もの凄い衝撃音が聞こえた




甲『誰かにすがって何になる…
助けてくれるわけでもねえ…
見捨てられるオチじゃねえかっ!!』

石倉『ふざけんじゃねえよ』




………石倉くん?




石『お前のそういうとこがムカつくんだよ
ダンスの時も俺が先に始めたのにお前にあっという間に追い越されて…
こいつならマジで世界掴めんじゃねえか…って思ったらいきなり"やめる"とか言い出して
それがこんな理由かよ!!
なぁ、なぁおい!!
カッコつけてんじゃねえよ!!
何で黙ってたんだよっ!!!!』

甲『言ったってしょうがねえだろ…』

石『決めつけんな!!
金を工面できなくても、弟達の面倒ぐらい俺達だって見れる!!
俺達だって!!!
何か力になれたはずだろ…!?』

石『それをお前は!!
お前の勝手な考え方で見限った
俺達仲間じゃ…
ダチじゃなかったのかよ…』

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