先生と私【3年A組】#3

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*Masashi Sera side*


道『すいません、食事まで作っていただいて
それで…あの子はまだ人質に?』

速『まぁ、生きてればの話ですけどね』

世『速水!!』

速『だってそうだろ
中の事は何もわからない
春瑚ちゃんの心配はしてるのは本当だが
実際春瑚ちゃんの無事は俺達にはわからなかっただろ』

世『そうだけどっ…』

美『っ………えっと……その…
お、お体の方はいつから?』

道『1年程前に交通事故に巻き込まれて脊髄を…
もう主人もいないので、そのしわ寄せが隼人に…
あの子はダンスで世界一になるのが夢だったんです
それが……私の事故で...
大好きたったダンスをやめて家計を守るためにアルバイトを掛け持ちして
その上私や子供達の世話まで
あの子から自由を奪ってしまいました』

世『そんな事が……』

道『家ではそんな素振り見せないんですけど
3年になってから警察沙汰になった暴力事件があったり…学校にも沢山迷惑をかけているみたいで…』

美『あ、クラス写真…
あれ?でも担任女の先生?』

道『クラスの景山澪奈さんが亡くなった後
担任の先生が変わったんです』

速『………すみません、渡海春瑚ってこの生徒なんですけど、隼人くんから何か聞いたことはありませんか?』

道『!!
…………この子……なんですか?』




明るく受け答えしていたお母さんは
速水がクラス写真の春瑚ちゃんを指差すと
一瞬にして顔が青ざめた。




美『どうかされましたか?』

速『……彼女は顔や身体に毎日のように
傷や痣を作っています…
何か聞いたことはありませんか…』

道『………隼人からは1度も聞いたことはありません
……ですが……』




そう言ってベッドのマットレスの下から
1枚のDVD-Rを取り出した。




道『隼人が学校に行っていない時間帯にこれが届いたんです…
郵便の消印はついていなくて、差出人は不明で
私宛に届いた物でした…』

世『中を見たんですか?』




するとお母さんはボロボロと涙を流したのだ。




美『だ、大丈夫ですか!?』

道『ごめんなさい……ごめんなさいね……
子供達の前ではその中身の確認はしないで欲しいの…
それは貴方達に預けます…』




花房さんは泣くお母さんをなだめ
僕と速水はジッと渡されたDVD-Rを見つめた。
この中に…何があるんだ…。

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