先生と私【3年A組】#3

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『待って……先生!!』

翔『駄目だ、春!!」

『翔離してっ!!
お願いだから!!』




私の言葉なんか聞いてくれなくて
ただ強く強く私を抱きしめて離してくれない。
どんどん頭の中が冷静じゃなくなってくる。




香『お願いだから落ち着いて、春!!』

『離して!!』





その叫び声と共に
爆発音が私達を襲った




『っ!!』




甲斐くんと石倉くんが教室から出て行って、
さくらも私から離れてドアの方に行った。
私もそれに続いて美術室の扉から中を覗くと




甲『クッソ、開かねえ!!』

さ『っ!!』

『!!…………嘘だ…』




瓦礫の間から出てる里見くん達の手や足…。




『っ………私が……』

さ『違うよ、春瑚ちゃん!!』

『違わない……私のせいだ…』





*Ibuki Hiiragi side*


中尾に協力をさせ
里見達5人はハッチの下で眠らせ
作り物の手足をばら撒くと美術室を爆破させた。
モニターを覗くと、美術室前で春が座り込んで泣き崩れている。
それを茅野、宇佐美、真壁がなだめている。
…………そう言えば甲斐達に見せた中尾の手……
作り物の手の事…春に話していなかった…。




本当に殺したと思っているのか…。




今行くべきなのか…



と言っても……今は合わせる顔がない…。




大事にして春との場所…。






美術室を爆破させたんだから…。





『先生……先生っ………』






柊『っ……………』





モニター越しに春が泣きながら
俺のことを呼んでいて…
準備室の扉の向こう……美術室の扉は閉まっているはずなのに…扉の向こうからも俺を呼ぶ声が聞こえてきて……






結局……我慢なんかできなかった……








ｶﾞﾗｯ!!






甲『おい!!殺したのかよ!!
答えろよ!!!』

柊『……………ああ』

甲『!!』

『っ…………先生…』

柊『………春…薬を飲む時間だ』

翔『行かせない!!』

『!!』

翔『薬……こっちに渡してもらえます?』

柊『…………それは出来ないな』

翔『っ………』

柊『春……』




『っ………』




……春は俺の手を取ってくれる…。
心のどこかで疑っていても
俺の事を信じようとしてくれる…。




翔『春……』

『………薬…飲むだけだから…』

さ『で……でも……』

香『………まずは春の身体が大事でしょ…
行かせてあげよ…』

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