先生と私【3年A組】#2

・ ページ32

*Ibuki Hiiragi side*


五『お前さん、渡海征司郎と面識あるのか』

柊『……いえ
春の会話の中でしかお兄さんは知りません…
ですが、春が景山澪奈の無実を証明する為に、お兄さんや病院を巻き込んで検査とかもしたんで……もしかしたら何かを察している可能性はあるかと』

五『……お兄さん、妹が共犯者でもやってるんじゃないかとか言ったからよ
郡司と宮城が調べようとしてるってこった』

柊『…………調べたら…そっちが困ること出てくるかもしれませんよ』

五『何…』




俺は話しながらずっと気になってた五十嵐さんの足の裾を捲りあげた




五『おい!』

柊『あっ!
丸腰って言ったじゃないですか〜』

五『その後で隠して持って来いって言ったのお前だろ』

柊『じゃあかわりにこれを』



見た目拳銃...
まあ引き金を引くと出るのは
さっきの通り水だけど笑



五『いらないよ』

柊『五十嵐さんの明日を生きる活力って何ですか?』

五『何だいきなり
言わなくても分かるだろう
その為にお前に手を貸してんだから
この事件の結末にハッピーエンドは無いぞ』

柊『分かってますよ』

五『それと…例の渡海春瑚のお兄さんから伝言だ』

柊『え………』

五『『春瑚をよろしく頼む』だと』

柊『っ…………』

五『………大事なんだな…お前にとって…
渡海春瑚は……』

柊『………俺にはもったいないくらい…
でも……もう俺は春無しじゃ生きていけないくらい……
そのくらい大事ですよ…
俺の……明日を生きる活力は…
この事件を完遂させることと…春と生きることですから』

五『そうか…
じゃあ、俺そろそろ戻るわ
あっ…ちょっとお前、1発殴ってくんねえか?
手ぶらで帰るわけいかねえからな』




………そう言われると身体の血が騒ぐ
俺は五十嵐さんから距離を取り
ジリジリと離れる。




五『いやそんなに…あの、距離離れんなよ
いや本当に
いや、あの…だからそういうの、あの…
助走とかいらねえから!!
ちょっとお前無理だよ、お前!
うわっ!!』




ということで、お望み通り
思いっきり1発殴ってあげた。
あー、スッキリした…

3月3日→←・

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す