先生と私の夢物語【3年A組】

武智大和と1年B組 ページ8

午後の授業は数学があって
担任の武智が担当だ。
授業中当てられて、黒板に数式を書いていく。




武『さすがだな、渡海
正解だよ』




『………』




軽く礼をして席に戻ろうとすると
わざと足を出してきた男子がいて、
その足に引っかかって盛大に転んだ。
教室内は笑いに包まれる。
あー名前と顔が一致しない
誰だよこの男子生徒…
……それより…あの角度じゃ…
先生から見えてたと思ったんだけど…




武『何してるんだ、渡海
本当にお前はドジだなぁ』




って笑ってるこいつ。
お前は私の何を知っている…
あ……まあ、知ってもらいたくもないかも…
武智のあの何かを見定めるような
舐めるように見る視線が嫌いだ。




『………お騒がせしました』




ノートを片手に自分の席に戻る。
はぁ……とため息をつく。
教科書は1ヶ月経った今は
落書きで埋め尽くされている。
小学校の時からこれは経験済みだから
教科書を購入した時点で、全ページコピー取ってあるから支障はない。
それより…ここまであからさまに先生が
知らないふりをするのは初めてかもしれない。
いつもなら必ずは聞かれたのに。




授業が終わると、私がいる班が教室の掃除で
掃除道具を出してやろうとすると
｢お人形ちゃん、あとはよろしく〜｣
と言って、みんないなくなった。
……まぁ、いいけど…。
掃除は好きだし…。





ただ……






『机運ぶのめんどくさい…重い…』

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