ヘラと同じ人間になりたいよ。【オリジナル】

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そこから必死に必死に走った。

周りも見ずに。

何も考えられなかった。
ううん。考えたくなかった。

お母さんが何で私を嫌いなのか
その理由もしってしまった。

知りたくなかった。ききたくなかった。


私のせいで不幸になったんだって。

私はどんな事をしても、みんなを苦しませてしまう。

狂わせてしまうんだ……。
不幸にさせたんだ私が。


やっと黒い建物が見え、息切れして立ち止まった足は更に加速した。
足が勝手に動く。


もう、足の感覚がない。
そういう感覚。

苦しさしか残らない。


キリガの部屋に行こうと館に入った。
だけど、部屋にキリガはいなかった。


「キリガ……どこ？どこなの。」


なんでこんな時に限ってキリガは不在なの。
どこいるの？キリガ。

もしかしてすれ違い？

そんなの最悪。

懐にあった袋を取り出そうとしたけど、先程の乱闘のせいでグシャグシャに潰れてた。
辛うじて羽根は綺麗だった。

それを見てホッとした。

キリガにあげるものなんだもん。これ。

なんでぼろぼろなの？って言われなくて済む。
よかった……。

途方に暮れてトボトボと歩いたら、また誰かにぶつかった。
そして、顔を上げるとぶつかった人はキリガだった。


「キリガ……！」

「……は？」


そこから記憶が無い。

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