ヘラと同じ人間になりたいよ。【オリジナル】

第四章 ページ13

時は少し遡るーー


「……キリガって、これ好きなのかな。」


私が目に入ったのは羽型の腕輪。
なんか、キリガだけ羽がなくてたまに寂しそうだったから……。

せめて、これだけは！

キリガが喜んでくれる事を信じて……
羽に意味もなく念じる。


「あ、あの。これ下さいっ。」

「おや、彼氏にプレゼントかい？最近の子は青春してるわね〜。

彼氏絶対喜んでくれるわよ！」

「え、あ、あの。か、彼氏じゃっ……」


頑張って！と応援されたなんか。
おばちゃんに。
羽は綺麗な包装に包まれてた。
綺麗だな。


「そういえば、その羽、悪魔がたまたま落とした羽なんだよ！

かなりレアさ！」


悪魔の羽……？
キリガなおさら喜んでくれる！
本物なんてラッキー。

彼氏か……

キリガが彼氏……
多分なれないと思うんだけど……。

はあ？お前みたいなちんくりんと付き合うとかまじ無理とか言われそう。

なんか悲しくなってきた


悲しさを紛らすために少し村を回った。

すると、ワイワイと騒いでるところがあった。

なんだろう？手品とか？！
私はわくわくしながら、そこに向かった。

人混みの中を頑張って避けて前に出たら私は驚いた。


見慣れた人だった。



「ヘラ……？」

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