バケモノの紳士 (ページ1)

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１話ページ1

窓の外で囀る鳥達の声でハラジは目を覚ました。

今日の水曜日はお父さんは仕事で忙しい。

水曜日以外は格闘の稽古をしている。

今日はモネとカネラと九時に森の近くで待ち合わせをしている。

時計を見たら九時まであと十分ぐらいしかなかった。

フード付きの服に着替えて、朝食のパンをくわえながら外に出た。

外には野菜の畑がある。

お母さんは毎日畑仕事で忙しい。

毎日野菜ばっかり食べているがオレは好きだった。

めいろのような道だがオレはなれているから走りながら向かった。

遠くからモネの姿が見えた。

「モネ！」

オレの声でモネが振り向いた。

オレ達が待ち合わせをしたのはモネが持っている本のことだった。

オレは小さい頃、お父さんから聞いたオーロラの話に興味を持った。

お父さんは「夜の虹」と呼んでいる。

今日はオーロラの本を三人で読もうと思っていた。

でもカネラはここにはいない。

カネラはいつも森で暮らしている。

何で森にいるのかは教えてくれない。

そして人間が大嫌い。