大嫌い...かぁ。〖アズール・アーシェングロット〗

大嫌い22 ページ22

モストロラウンジ終了後、

食器の片付けをしている時、「タチウオちゃーん」と後ろから聞き覚えのある声がした。





『フロイド、どうしたの??』





そこには、いつものようにヘラヘラと笑うフロイドが立っていた。



そして私の耳元に顔を寄せてきたので

何か話したいことがあるんだろうか、と考え聞き耳を立てる。









フロイド「今日、イソギンチャクとコソコソと裏で会話して...。

なーに話してた」







『ｯ..!!』








もしかしてバレてた。

誰も居ないと思ったはずなのに。



冷や汗が喉から胸に伝わるのが分かる。


ゴクリと唾を飲み、意を決して真横にあるフロイドの顔を覗く。







『...!』ﾋﾞｸｯ







フロイドは私を睨みつけるように怖い顔をして
こちらを見ていた。



間違いない、彼は今アズールの味方なんだ。



小さな時からずっと一緒にいるフロイドだが、

こんな顔を向けられたのは始めてで、体が震えるのがわかる。



どうしよう、このまま白状したらエースくんに飛び火が。










フロイド「...


俺、別にアズールにチクッたりしねぇよ」







『...へ??』








フロイド「タチウオちゃんずーっとアズールの悪徳商法やめさせる為に頑張ってたよね。

きっとそれが関係してるんでしょ」








顔を離され、フロイドの顔を見ると

先程の表情が嘘かのように優しい顔を向けていた。








フロイド「...良い方法、見つかった??」







あまりにも優しい表情や、声を向けられるもので

目頭が熱くなるのを感じた。

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